2021/07/08
はじめに
班ノートに、試合直前に骨折したことの悔しさ、悲しみを書いてきたRYさん。
なぜ彼は、思いを班ノートに書けたのでしょう?
さらに、もへちゃんがその記録を読んで「学級通信に載せたい」サインのゴジラのあっぱれマークを押した後、なぜ彼はOKしたのでしょうか?
そのことがわかる通信「3年7組学級記録 No.51」(2010年7月8日発行)を紹介します。
信じる
記録66
僕は、今日のRYくんの記録に心を打たれました。
僕は最近、2,3番目に学校に来ます。
するとなぜかRYくんがいるんです。
その時のRYくんの顔は、とても悲しそうです。
泣いているのかな?って程、悲しそうな顔をしています。
声もかけられないぐらい。
先生やみんなは、RYくんが悲しそうにしているのを知らないでしょうが、僕はいつもその顔を見て、辛いだろうな、くやしいだろうな、とずっと思っていました。
僕がRYくんだったら、たぶんあの辛さに耐えきりません。
僕は、
本当にRYくんは男だ
と思います。
僕は、なんかボケーっとしているように、みんなから見られているかもしれませんが、
1人ひとりが今、どういうことを考えているのか
などという1人ひとりの気持ちを、ほとんどの時間考えています。
そういうふうにみんなの気持ちを考えていると、このクラスの何人かは
楽しくないな~
嫌だな~
と思っている人がいるのではないかな?
と僕は思います。
p.s.
みんなで協力しあって、自分が希望している高校目指して、勉強がんばろうね!!
SYさんの班ノートの記録より引用
2010年度生徒会スローガン「気づこう!築こう!語り合おう!」
僕が気づかなかったRYくんの切なさを、SYくんは気がついていた。
もしかしたら、他にも気づいていた人は、いたかもしれない。
それでも、気づいていた人は少人数だ。
- 知らない人
- 気づかない人
がほとんどだった。
そんな中で、RYくんが班ノートに自分の切なさを書いたことに価値がある。
4班の人なら、その思いを受け止めてくれるって信じたから、班ノートに書けたんだ。
3の7のみんななら、切なさを決して笑わないって信じたから、学級記録に載ることもOKしたんだ。
SYくんが求めるクラスも、RYくんが信じたクラスも、どちらも同じもの。
気づこう! 築こう! 語り合おう!
2010年度生徒会スローガンより引用
その先に、喜びを35倍にでき、辛さを1/35にできるクラスがある。
3年7組学級目標「Never say never!」
記録67
まずみんなに「ありがとう」と言いたいと思います。
僕を励ましてくれてありがとう!
元気が出ました。
試合も一生懸命応援できて、いっしょに汗をかくことができました。
本当にありがとう。
RYさんの班ノートの記録より引用
おわりに
生徒会スローガンや学級目標が、単なる掲示物になっている学校やクラスってけっこう多いのではないでしょうか?
生徒会スローガン
RYさんの辛さに気づいていたSYさん。
自身の切ない思いを班ノートに書いたRYさん。
これらは、まさに2010年度生徒会スローガン
「気づこう!築こう!語り合おう!」
の「気づこう!築こう!」まで来てるってわけです。
今、クラスが生徒会スローガンとリンクしつつあることを、もへちゃんが通信に書かないわけ、ありません!
学級目標
さらに2010年度もへちゃん組の学級目標は
「Never say never(もうできないとは絶対に言わない)」
でした。
- 気づいて
- 築いて
- 語り合えて
その先の、喜びを35倍にでき、辛さを1/35にできるクラスまであと少し!
彼らは4月に「できないとは絶対に言わない」と決め、教室の前方に掲げたのですから、もへちゃんが通信で一押ししないわけがありません。
ただの掲示物じゃもったいない
このように、「生徒会スローガン」や「学級目標」は、子どもたち自身が自らのとりくみをふりかえる際の道しるべになります。
ただの掲示物にするなんて、もったいなさ過ぎます!
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