2021/06/25
はじめに

前回のブログで、2010年の生徒会役員が作ったスローガン「気づこう、築こう、語り合おう」を実践している子の作文を紹介しました。
併せて、もへちゃんの生徒会指導論(生徒会スローガンの作り方)を少しだけ書きました。
探してみると、スローガンに込められた思いを解説した通信を見つけました。
では、その通信「3年7組学級記録 No.42」(2010年6月17日発行)を紹介します。
気づこう!築こう!語り合おう!
火曜日、3年生は合同朝の会を持った。
4月~5月、「日本一の絆」を目指してとりくみ、体育会でそれを手にした。
5月~6月、いくつかの問題行動が起こった。
同じ集団で、なぜこうも違う面が出たのだろう?
HR先生、OK先生、SK先生が思いを話された。
多くの人が、真剣に話しを聞いていた。
そして数人の、下を向いている人も…。

その様子を見ながら僕は、ステージに掲げられている生徒会スローガンのことを考えていた。
生徒会スローガン「気づこう!築こう!語り合おう!」
「気づこう!築こう!語り合おう!」は、思いつきできれいな言葉を並べたものじゃない。
昨年12月の生徒会合宿で、のへ8時間、執行部の人たちが自分たちのクラスの様子や、アンケート結果から見えてくる他クラス、他学年の様子を見つめて生まれた。
アンケート結果
- クラスの中で、輪に入れていない人はいるか?
- 2年生 いる99人 いない131人
- それはなぜか?
- 1人でいるから
- 話すことがない
- 休み時間、1人でいる
- 1人の人を見ている
- グループができている
- 友達間での事故
- その人に問題がある
- 声をかけようとしない
- …
今の◯中には、友達の輪に入れていない人がいます。
そのことに気づいている人といない人に分かれています。
アンケート結果から、気づいてない人の方が多いことがわかります。
気づいている人に

それはなぜか?
と聞いてみると

その人に問題がある

1人でいるから
などの、輪に入れていない人の責任にしている人がいました。
私たちは、これで終わってはいけないと思いました。
生徒会新聞 No.3より引用
気づこう!
気づこう!…今の現状に気づこう。
「その人に原因がある」で終わらせるんじゃなく、「そんな風に思っている自分」「そんな風に思わなくていいよう、その人に話し込もうとしない自分」に問題があることに気づこう。
築こう!
築こう!…本当の笑顔ができるクラス、誰もが「学校が好き」と言えるようなクラスを築こう。
語り合おう!
語り合おう!…困っていること、言いづらいけど本当は知ってほしいことを語り合えるようになってほしい。
そしたら「つながり」は本物になり、一生の宝物になる。
そんな願いを込めて「気づこう!築こう!語り合おう!」は生まれた。

自分だけがんばればいい!

ちがう、ちがうんだ!
◯中生徒会が求めているのは、
- 励ましあい
- 支えあい
- 時には共に涙し
- 時にはサボっている心を怒ってくれる
そんなつながりを求めてるんだ。
おわりに

生徒会スローガンを作る生徒会合宿(12月)では、アンケートだけでなく、役員たちの生の経験、情報等を言いあい、現状を把握させます。
その場では個人名も出して、どんなことがあっているのか…なんて話しをしながら、自分たちの学校の現状を把握させます。
だから、生徒会新聞の記事には、とっても書けないこともその話には出てきます。
時には「◯◯先生は、差別発言をスルーした」なんてことも出てきます。
教師自身の姿勢も問われるわけです。
子どもたちに、事実を見つめさせる厳しさを求めるのですから、教師も同等の覚悟が必要だともへちゃんは思います。
子どもたちに「きれいごと」を認めさせないのですから、生徒会合宿では教師自身の「ごまかし」「忖度」「身内に対する甘さ」…は、認められないのです。
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