2020/09/16
はじめに
合唱曲の歌詞解説シリーズ第3弾は「走る川」です。
歴代のもへちゃん組では歌ったことがない曲でした。
しかし、歌詞の意味をネット等で調べていたら、作曲者は「空駆ける天馬」を作曲した人でした。
「空かける天馬」は中1生とかでよく歌われます。
ある年のもへちゃん組(1年時)も歌いました。
「空かける天馬」は、合唱曲としてはかなりメジャーな曲なので、ご存じの方も多いかな(^^)
さて、もへちゃんが知らなかった合唱曲「走る川」には、どんな思いが込められているのでしょうか。
そのことを書いた「◯◯◯中学校3学年だよりミニ No.91」(2018年10月15日発行)を紹介します。
3年2組「走る川」
3年2組が歌う「走る川」は、岐阜県大垣市立南中学校が、作曲家 黒澤 吉徳さんに依頼し、1993年に発表された混声合唱組曲のうちの1曲であり、作詞は南中学校の先生だった金沢智恵子さんです。
空駆ける天馬
ちなみに、黒澤さんは「空駆ける天馬」という元気でリズミカルな合唱曲を作曲された方でもあります。
聞いたことありませんか?
私は1年生の担任をしていた頃、「空駆ける天馬」に挑戦したことがあります。
保護者の中にも「それなら中学時代歌ったことある」って方もいらっしゃるかもしれません。
残念ながら、今年の◯中の1~2年生では、歌わないみたいです。
走る川
さて話を「走る川」に戻しましよう。
南中学校がある岐阜県西濃地方は、木曽三川(木曽川、長良川、揖斐川)流域で、とりわけ大垣市は水の都と呼ばれています。
「水が生まれ、川となって流れ、海に帰り、そして水の翼となり、新しい旅に出る」
という壮大な流れを人生に例え、合唱3部作にしたもので、毎年在校生によって引き継がれて歌われているそうです。
歌詞をじっくり見てみましょう。
歌詞①
中学時代という、子どもと大人の狭間を生きる激動の3年間を川に例え、
岩をかみ しぶきをあげ
魚を押し 風をさき
ふり返らず 水を 走る
走る川 作詞 金沢智恵子、作曲黒澤吉徳 より
と表しました。
歌詞②
中学生が1日1日を一生懸命生きる姿、
- 体育会で一心に走ったり、叫んだりした姿
- 部活動できつくて苦しくて泣いた日のこと
- 後輩たちに3年のすごさを見せようと今、合唱をがんばっている日々
- …
そんな日々を
もどれない 命を
いっしんに 走る
走る川 作詞 金沢智恵子、作曲黒澤吉徳 より
と表しました。
歌詞③
部活や恋や勉強や行事や…様々なことに夢中になってとりくむ生き方を
滝を落下し すべり 削り
渦巻く 早瀬となる
走る川 作詞 金沢智恵子、作曲黒澤吉徳 より
と表しました。
歌詞④
たとえ困難に出会っても、川は流れ続けます。
月のない夜も 凍れる冬も
あらゆる阻みに 出会っても
不屈の決意で 水は 走り続ける
走る川 作詞 金沢智恵子、作曲黒澤吉徳 より
だから、子どもから大人の時代へとすごいスピードで成長していくあなたたちにも、決して困難に負けて欲しくないと歌詞は訴えかけているわけです。
歌詞⑤
やがて 大地は広がる
(中略)
ゆったりと あたたまってゆく
走る川 作詞 金沢智恵子、作曲黒澤吉徳 より
川が海に近づく頃、上流では急流だった川もゆったり大きく流れます。
そして大地を潤し、大地からは花が芽生えます。
子ども時代が終わりに近づくにつれて、
- 自分だけでなく周りの人々をも潤すことのできる心の幅の広さ
- 人を助けることのできる知識
- 深い人権感覚を身に付けてほしい
という願いが込められているのかなぁと思います。
ただボーッと流れるだけでそんな力はつきません。
3年2組のみんなはきっと…
やはり
月のない夜も 凍れる冬も
あらゆる阻みに 出会っても
不屈の決意で 水は 走り続ける
走る川 作詞 金沢智恵子、作曲黒澤吉徳 より
なのです。
困難に出会い、きつい思いを克服した人こそが、優しさを手にできるんです。
こんなすてきで壮大な歌を選んだ3年2組のみんなが「今を一生懸命生きろ」というメッセージを歌い上げてくれるに違いありません。
あと5日、楽しみです。
歌詞全文や合唱動画等は「もへちゃん先生の学級通信の資料置き場」へ
おわりに
合唱組曲「水の翼」
今回紹介した通信の中に
岐阜県大垣市立南中学校が、作曲家 黒澤 吉徳さんに依頼し、1993年に発表された混声合唱組曲のうちの1曲であり
という文章がありました。
この合唱組曲は「水の翼」といい
- 第1楽章…「泉」
南中学校1年生の課題曲。
序盤は、繊細さ、初々しさを表現し、終盤に向けて次第にエネルギーを帯びていく様子を表現
- 第2楽章…「走る川」
南中学校2年生の課題曲。
テンポ・声量ともに緩急の変化に富み、3部作の中でも特に全国的な知名度を誇る
- 第3楽章…「海へ」
南中学校3年生の課題曲。
旅の終着と、新たな旅の出発を思わせる歓喜と壮観さを表現
という3曲で構成されています。
こんな歌を持っている学校ってすてきですよね(^^)
第2校歌
もへちゃんが子どもの頃、中学2年生まで在籍した富山県の中学校では、「第2校歌」というものがありました。
たしか
「いちょう並木を通るとき、いつもあの日を思い出す♪」
こんな歌詞だったと思うのですが…
ネットで、その中学校名や歌詞で検索してみたけれど、みつけられませんでした(T_T)
記憶まちがいなのかなぁ…
それとも、もへちゃんがその学校に通ったのは、もう40年以上前だから、伝わってないのかなぁ
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