2021/11/19
はじめに

もへちゃんが先生時代、子どもたちに

中学数学の目的は論理的思考だ!
と話す際、例えてきた
無くした財布を見つける力
この例え話はフィクション(架空の話、創作)ではなく、もへちゃん自身の体験から来てます。
今回は、その体験談を書いた学年通信「◯◯◯中学校3学年だよりミニ No.142」(2019年1月16日発行)を紹介します。
無くした財布を見つける能力
間もなく数学の授業で、3年生の教科書の内容が終了します。
私は、中学数学のねらいの1つは「論理的思考の獲得」だと思っています。
論理的思考…難しそうな言葉です。
簡単に表現するならば「筋道立てて、物事を考える能力」「推理力」とでも言えるでしょうか。
無くした財布「小学校時代編」
さて、私は小学生低学年の時に財布を無くしたことがあります。
駄菓子屋に行ってお菓子を買ったことまでは覚えていたのですが、何日か後にふと気づくと財布がありませんでした。
月のおこづかい500円をもらったばかりで、ものすごくものすご~く悲しかったので、今でも覚えているわけです。
当時の私には「論理的思考」はありませんでした。
そこで勘に頼って探しましたが、見つかりませんでした(T_T)。
無くした財布「25歳編」
時は流れて、学校の先生になった私(25歳くらいの時)は、また財布を無くしてしまいました。
私は推理を開始しました。

いつ財布はなくなったんだろう?

財布を、いつ使ったっけ?

3日前にガソリン入れたから、財布は使ったはず。
その後、何に使ったっけ?

2日前の夜、帰る途中で睡魔に襲われて、車を停めて休憩した時、眠気覚ましに缶コーヒー買ったぞ。
当時、私は宗像の学校に勤めていて、通勤に片道1時間かかっていました。

昨日は…?
いや、財布、使わんかったぞ

はっ!
もしや、2日前に缶コーヒー買った後、財布をポケットに入れたつもりで、実は浅くしか入ってなくって、車に乗り込む際に、ポケットから落ちたのでは!!
次の日の朝、出勤途中に推理した自動販売機の周りを探してみると…。
見慣れた財布が雨には濡れていましたが、そこにあるではありませんか!!!
勘に頼って探し回るのではなく、推理力の勝利の瞬間でした!!
コナンくんの推理も
無くした財布を探し出す力も「論理的思考」の1つですが、コナンくんの推理なんてまさに「論理的思考」そのものです。

- 事件現場を見て、おっちゃん(毛利小五郎)が見落とした手がかりを見つけるのって、図形の証明で「辺の長さ」や「角の大きさ」等で、隠された等しい関係を見つけることとよく似ています
- 見つけた手がかりを組み合わせて、犯人を特定するのって、「角や辺の長さの等しいところ」を組み合わせて、合同条件に導くこととよく似ています
- 証拠をつきつけて「あなたが犯人です」という決め文句は、「2組の辺とその間の角がそれぞれ等しい。だからこの2つの三角形は合同です」という決め文句とよく似ています
中2から続いた図形の証明の勉強がわかった人は、将来、コナン君のように推理力を発揮できるに違いありません。
まぁ、犯罪に出くわすことなんてほとんどないでしょうけど、筋道立てて物事を考える能力は「無くした財布」を見つけるだけでなく、人を説得する場合とか、人にだまされないようにする場合とか、これからの生活の多くの場面で真価を発揮します。
クイズ「うそつき村と正直村」
では、あなたの論理力を試してみましょう(^^)
クイズです。
勘ではなく筋道立てた解答をお願いします。
あなたが旅をしていて分かれ道にやってきました。
片方は正直村に、片方はうそつき村へと続いています。
あなたは正直村に行きたいのですが、どっちが正直村なのかがわかりません。
そこに村人がやってきました。
あなたはこの村人に一回だけ質問をして 正直村に行く道を見つけだすにはなんと聞けばいいでしょうか?
ただし、村人は正直村、うそつき村、どちらかの住人ですが、どちらの住人かわかりません。
また、正直村の住人は必ず正直な答えをし、うそつき村の住人はかならずうその答えをします。

久しぶりに「解答」を募集しようかと思いましたが、受験直前でもあるし、解答が気になって今日の受験勉強がおろそかになってもいけませんのでやめときます(笑)
クイズの答え
正答は
「あなたの村はどっちですか?」
です。
えっ、

なぜその答えが正しいのか?
って?
説明するには紙面が足りませんので、「わかったぁ」と喜んでいる周りの人に聞いてみてください<(_ _)>
おわりに

私たちのまわりのごまかし
私たちのまわりには、たくさんのごまかしが存在しています。
- オレオレ詐欺
- 「手肌に優しい食器用洗剤」と言いつつ、「製造過程で環境破壊」
- 「子どもの学力実態を測るためのテスト」と言いつつ「授業時間を削っての過去問練習」
- 「国民が反対する大型間接税はやらない。この顔が嘘をつく顔に見えますか?」と選挙で言っておきながら「間接税ではない。消費税を実施」
- 「戦闘行為ではなく、武力衝突です」と言っておきながら、その理由が「事実行為としての殺傷行為はあったが、憲法9条上の問題になる言葉は使うべきではないことから、武力衝突という言葉を使っている」
ここに挙げた事柄すべて、フィクションではなく実際にあったことです(T_T)
ネット詐欺
もへちゃん自身も、2018年に少額ながらネット詐欺にあいました(T_T)
このことは以前、本ブログ ↓ で紹介しました。
そんなもへちゃんですから、物事を筋道立てて考え、正しい判断のできる人になりたいと切に思っています(^^;)
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