2021/08/24
はじめに
最近、BSでウルトラQやウルトラセブンが4Kリマスター版で再放送されています。
若い頃、ウルトラセブンのギエロン星獣の話を子どもたちに見せて「正義とは何か」という道徳をしたことがあったので、その回が放送されるのを心待ちにしています。
ちなみに、もへちゃんは、ウルトラQに関しては見た記憶がありません。
しかし戦後の日本の雰囲気を感じられるので、現在楽しみながら視聴しています。
さて、そのウルトラQ・第19話で「虹の卵」という話がありました。
子どもたちが、夢をかなえるという虹の卵を探すのですが、それが濃縮ウランだったという話です。
強い放射線により、空中に虹のような光を発するという設定でした。
その話も興味深かったのですが、途中で子どもたちがニワトリの鶏舎を訪れる場面を見ながら
おっ、バタリー式の鶏舎じゃん。
そう言えば「バタリー式」で通信を書いたことあったなぁ
ゴソゴソ探してみたら…
ありましたっ!(^^)
では、学級通信「道のべ No.18」(1990年4月23日発行)を紹介します。
あなたは生きてますか?生かされてますか?-本物とにせもの-
美味しんぼ1巻 第9話「舌の記憶」より
私たちはいま、あまりにもニセものに、取り囲まれすぎてはいないだろうか?
何につけてもニセものだらけで、そういう中でたいした疑問も持たずに暮らしていると、ニセものが “ 常識 ” となり、いつしか本ものを見る目を失ってしまう。
先日、知り合いの農家を訪ねた。
広い庭の片隅に鶏舎があり、中が2つに区切られていて、それぞれにA・Bの2種類のにわとりが入れられていた。
Aは小さなヒヨコの頃からこの農家に来て成長したもので、Bは例の身動きのとれないバタリー式の鶏舎で育ち、成鶏になってから来たものだった。
この2種類のにわとりの話を聞いて、まさに今の教育の多くがバタリー式教育ではないか!!と思わせられたのだった。
話はこうである。
もともと、にわとりの生活とはどういうものだったのだろう。
オンドリとメンドリがいて、ぬかや小麦と刻んだ野菜が混ぜられたえさをうまそうに突っついたり、太陽のもとで庭にうごめく虫を食べたり、土を掘って砂あびをしている風景があった。
よそから猫や犬がきても、あのオンドリのすごい剣幕に圧倒されて逃げていた。
太陽が地上に顔をのぞかせる前に、まだ、うす暗いうちからオンドリはのどをふるわせて、澄みきった空に向かって朝を告げていた。
そのころのにわとりには、まだにわとりとしての生活があった。
Aのにわとりたちは多少まだ、その生活を味わい、育ってきた。
ところがBときたらどうだろう。
そこの家に引っこしてきたのはいいが、生まれて初めての大部屋生活にまずとまどった。
昼日中だというのに、10羽のにわとりみんなが夜の寝室用に作ってある止まり木とタナに上がってしまって、おりて来ないのだ。
地べたに降ろしてやると、先を競って狭い止まり木に押し合いへし合いしながら上がってしまう。
卵を産むためにしつらえた巣箱は、卵を産む気のない鶏たちでいつも満員になり、卵を産みたい鶏は困っている。
隣の部屋に住むAたちは、その “ 不思議 ” な光景を金網越しに見ながらキョトンとしている。
「あいつら、昼ひなか重なるように巣箱に入ったり止まり木に上がったりして、何してんだろう」と思ったにちがいない。
農家だからエサには事欠かない。
キュウリやスイカがとれる時には、それらが小屋の中に投げ込まれる。
Aたちの小屋に投げ込まれたその新鮮なキュウリやスイカはあっという間に取り合いのように食べ尽くされてしまうのに、Bたちは野菜が投げ込まれると、大さわぎして逃げまわり、投げ込まれたキュウリやスイカには全然口をつけず、腐らせてしまうという。
地べたにいても一羽一羽がバラバラで、それぞれ思い思いに部屋のすみっこで過ごしていて、みんな仲間だという感じじゃない。
そんな調子だから、自然食を与えられると食べ物がなく腹ペコになる。
配合飼料を見せようものなら、餓鬼のように飛びついてくる。
たまには散歩もよかろうと、ドアを開けてやると、Aたちはパッと飛び出していくが、Bたちは出ていかない。
卵を産む機械に変えられてしまった鶏の末路がこんな状態なのだが、このことは子どもの教育にもあてはまりはしないだろうか。
いつしか本ものの教育は捨て去られ “ 学歴 ” や “ 経済的な豊かさ ” を追い求めるあまり、豊かな自然の土壌に育つ本ものが、バタリー式速成教育にとってかわられてしまっているとは言えないだろうか。
ニセものがニセものと見抜かれない時代。
それこそ恐ろしい時代ではないか。
「中学生とその実像」(山田暁生著、教育出版センター刊)より引用
君のまわりは本ものか、ニセものか
ものさしは「幸福になるために生きてるか」ってこと。
幸福になるために、今やってることが活かされるかどうか。
- ただのその場限りのごまかしや
- これぐらい、いいや
と思うのは、君をブロイラー化する。
脱 ブロイラー!
おわりに
新型コロナ緊急事態宣言中に、小中学生パラリンピック観戦?!
最近、気になるニュースがあります。
今日開幕したパラリンピックに、小中学生を観戦させるという「学校連携観戦プログラム」です。
新型コロナウイルス感染症が流行る以前なら、まだ「あり」だったでしょうが…。
緊急事態宣言が出され、
不要不急の外出を控えろ
と政府自体も言っていて、オリンピックも無観客だったのに。
さらに、現在流行っているデルタ株は、子どもも大人同様に感染するのです。
どう考えても「学校連携観戦プログラム」は、今はあり得ません。
ブルーインパルス飛行?
そう言えば、今日(2021/08/24)のニュースでブルーインパルスの飛行が大きく取り上げられてましたが、これも不思議です。
不要不急の外出は控えろと言うのであれば、人出を促すようなことも控えるべきです。
パラリンピックの感動は、テレビやネットで感じる…それが新型コロナ禍での観戦だともへちゃんは思うのですが…。
まるでバタリー式のにわとり
政府自民党の方々は、ことオリンピック・パラリンピックとなると正しい判断ができなくなるようで、まるでバタリー式の鶏のようです。
やっかいなのは、そういう方々が国のリーダーシップをとってるってこと(>_<)
子どもの命を守る最後の砦は保護者
もし、もへちゃんの子どもが通っている学校から
「学校連携観戦プログラム」で、パラリンピックの観戦に行きます。
なんてお手紙が来たら…。
もへちゃんだったら、その日は子どもを欠席させます。
子どもの命を守ろうとしない学校や教育委員会に従う必要はないと思います。
学校や教育委員会が自らの判断ができないバタリー式のにわとりのような存在だったとしても、保護者までそうなる必要は全くありません。
保護者は、子どもの命を守る最後の砦なのですから!
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