2020/06/22
はじめに
狼に育てられた子 アマラとカマラを題材にした授業「人間について」は、もへちゃんのオリジナルではありません。
宮城教育大学の学長だった林 竹二さんの著作を読んで丸パクリ リスペクトしてとりくんだ授業です。
伝えたかったのは
- 人間だけが、自分の手で、自分の人生をつくりあげていくことができる
- 人間だけが、自分の人生を選ぶことができる
の2つのことです。
さて、もへちゃんは、リスペクト(尊敬)する林 竹二さんと、残念ながら会ったことはありません。
著作を通して学ばせてもらうのみでした。
みなさんのほとんども同様だと思います。
しかし、国民的映画である寅さんと、林 竹二さんがつながっていたのをご存じでしょうか?
そのことを書いた「〇〇〇中学校3学年だよりミニ No.77(2018年9月13日発行)を紹介します。
寅さん
昨日の学年通信ミニで「詩 便所掃除」を読んだ◯◯先生が
私、この詩、知ってます
とおっしゃいました。
詩 便所掃除を知ってる先生なんて、今まで僅かしかいませんでしたので、私はとても嬉しくなりました。
◯◯先生が言うには
映画の寅さんで見ましたよ。
確か場面は定時制高校で、寅さんが…
と熱く語ってくれました(^^)
寅さんとは
「寅さん」と言っても、あなたたちにとっては「???」ですよね。
あなたたちの父さん・母さん世代よりももう少し上の人たちに人気の人情コメディ映画「男はつらいよ」の主人公の名前が寅さんです。
1969年に第1作が公開され、以後1995年までの26年間で48作品が公開された国民的人気シリーズです。
男はつらいよ 寅次郎かもめ歌
◯◯先生が話してくれたのは「男はつらいよ 寅次郎かもめ歌」の一場面。
寅さんが想いを寄せるすみれ(伊藤蘭さん)が定時制高校を受験します。
このとき寅さんも定時制高校を受験することを決心しましたが、悲しいことに寅さんは中学校中退なので受験資格がありませんでした。
それでも、無事合格したすみれを送り迎えするうちに、寅さんは教室の後ろで授業を参観しはじめます。
そして国語の授業で国鉄(現在のJR)職員の作った「便所掃除」という詩を先生が読み上げるのです。
男はつらいよ 寅次郎かもめ歌より
寅さん映画の中でも歴史的な名場面と言われています。
寅さんと林 竹二さん
調べてみると、この映画のロケが行われた「南葛飾高校定時制」は若い頃、私が影響を受けた本「授業 人間について」「教育の再生を求めて 湊川でおこったこと」等の作者・林竹二さん(元宮城教育大学学長)が、授業を行った高校でした。
おおっ!私としては鳥肌ものです(^^)
林さんは全国のいろいろないわゆる「荒れた」と言われる学校で、奇跡の授業を行った教育学者です。
南葛飾高校もその1つでした。
つまり、すみれや寅さんが定時制で受けた国語の授業は、寅さん映画の監督・山田洋次さんが映画撮影の数年前に行われた南葛飾での林 竹二さんの授業をイメージしたのかもしれないのです。
ちなみに映画の中の先生役の名前は「林先生」でした!やっぱり!!
ちょっと興奮して話がそれてしまいました(笑)
寅さんの映画を見たことが無いもへちゃんでも知っている寅さんの名言
実は、私は寅さんの映画を見たことがありません。
国民的人気作と言われれば言われるほど、へそ曲がりの私としては逆に敬遠してしまったわけです(笑)
そんな私でも知っている寅さんの名言があります。
それは、第40作『男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日』の中で大学進学に迷う甥っ子の満男から「何のために勉強するのかな?」と聞かれたときの寅さんの言葉です。
男はつらいよ 寅次郎サラダ記念日
伯父さん、質問してもいいか?
あまり難しいことは聞くなよ。
大学へ行くのは何のためかな。
決まっているでしょう。
これは勉強するためです。
じゃ、何のために勉強すんのかな。
つまり、あれだよ、ほら。
人間長い間生きてりゃいろんなことにぶつかるだろう、なあ?
そんな時に俺みたいに勉強してない奴は、振ったさいころの出た目で決めるとか、その時の気分で決めるしかしょうがない。
ところが勉強した奴は、自分の頭できちんと筋道をたてて、こういう時はどうしたらいいかなと考えることができるんだ。
だから、みんな大学へ行くんじゃねえか。だろ?
なぜ学ぶのか
「なぜ学ぶのか」の答えがここにあります。
私は、テレビで「寅さん名場面集」みたいな番組を見ててこの言葉を知りました。
寅さんの言うように、学んでなければ、物事を判断する場合、直感で決めるかサイコロとかで決めるしかありません。
直感が当たればいいのですが、だまそうとする人はその「直感」を予想して、その上をいくようなだましのテクニックを用います(ネット詐欺にひっかかった私が言うから説得力あるでしょ 笑)
だますという行為は、「詐欺師」という個人の犯罪だけでなく、社会全体や国どうしでもありえることです。
戦争や差別がそれに当たります。
だまされないために、幸せを確実に選ぶために、「学ぶ」ことが重要なのです。
おわりに
詩 便所掃除については、次回でm(_ _)m
読者のみなさん、今日の記事の中で「詩 便所掃除」が気になったんじゃないですか?
それとも「ネット詐欺にひっかかった私」の方が気になったかな?(^^)
「ネット詐欺にひっかかった私」については、以前書きましたので、気になる方はこちらへどうぞ。
「詩 便所掃除」については、次回書きますね。
山田洋次監督も林 竹二さんをリスペクトしていたに違いない!
寅さんの映画監督だった山田洋次さんも、林 竹二さんをリスペクトしていたに違いないと、もへちゃんは思うのです。
だって、わざわざ南葛飾高校をロケ地として選んだ上に、授業してる先生の名前が「林先生」で、しかも眼鏡をかけたおじさん(演ずるのは名優 松村達雄さん)!
そして、松村達雄さんの味わい深い朗読で「詩 便所掃除」を聴かせる。…
林 竹二さんの授業「人間について」を知っているからこその演出だと思います。
コメント