2020/12/28
はじめに

3つ前の記事「12月31日にしてほしいこと、1月1日にしてほしいこと」では、
できれば、12月31日
布団に入って、1人になってこの1年を振り返ってほしい。
かっこつけたり、開き直るのではなく、1年の出来事を飾らない自分で反省してほしい。
そして、1月1日
1990年をどう生きるか
将来にどのようにつなげていくのか、考えてみてほしい。
学級通信「道のべ No.76」(1989年12月22日発行)より引用
と書いた学級通信を紹介しました。
1月1日に「目標」を立てるというのは、とても意味のあることだと、もへちゃんは思っています。
けれど、
- 「目標」が、言葉だけになってしまったり
- 本気で、目標を達成しようとしてなかったり
するのであれば、1月1日に「目標」を立てることは単なる「パフォーマンス」になっちゃいます。
そこで今回は、本気で目標を達成するために書いた「学級記録 No.31」(1995年12月21日発行)を紹介します。
英検受験
1月20日(土)、英検が実施される。
最初、受ける予定はHKくんたった1人だった。
しかも、それはちょっとしたいたずら気分に対し、責任をとらされた形だった。
その「目標」、本気?
そして数日後、班長会で

HKを1人ぼっちで、受けさせんめぇ
と確認がなされ、各班長からいろんな人が説得を受けた。
その結果、IAさん、OSさん、NTくん、HYくん、KTくん、SCさん、TMくん、FYくん、KYくん、HKくんの10名が受検することになった。
記録70
英検5級、迷ったけど、う・け・る
英検、去年のを見たけどけっこう難しい。
勉強せんとあかん。
1班 NTくんの班ノートより
記録71
うちの班は、全員、英検を受けることになった。
3人は5級で、HYくんが4級を受ける。
がんばろう。
1班 IAさんの班ノートより
こんなムードが学級に拡まっていく中、6班は、先生から、班ノートの中で厳しい突き付けをされた。
6班の班ノートに書き込んだ赤ペンの返事
6班の目標は「HKくんが勉強をがんばれる班になる」だった。
しかし、今回の英検で6班は、HKくん以外、受検しなかった。
もちろんお金のこととかもあるんだろうけど…

じゃあ、それに代わるとりくみ…
(例えば、10分休みに単語カードを使って、暗記する手伝いをするとか)をしているか
と言えば、そうじゃない。
目標が、言葉だけになっている。
本気で目標を達成しようとしていない。
それは、今の2の1のムードに、水を差すことになる。
そんな赤ペンの返事を、6班の班ノートに、もへちゃんがびっしりと書き込んだ。
6班のUHさんは、その赤ペンの返事を読んで

厳しいねぇ
とつぶやいた。
6班以外は?
各班は、本気で目標を達成しようとしているんだろろうか?
「1人を支える(例えば、今回は、HKくんを2の1全体で支えようとしている)」ってことは、その人のためだけでなく、支えようとする側にもエネルギーを生み出す。

英語が苦手やん
と班長会で言ってたKYくんも、HKくん応援のために英検を受ける。
僕は、KYくんが合格して、自信をつけてほしいと願う。
そのために、5班が、KYくんを支えるであろうことを信じたい。
冬休み突入
「2学期が終わるから、とりくみも終わる」
そんなの、本気じゃない証拠だ。
冬休みに何ができるか、考えるべきだ。
おわりに

年の初めの「目標」を、言葉だけにしないためには、
- 文字にすること
- 貼り出すこと
は、有効だと思います。
さらに、クラスの仲間が本気で支えてくれていたら、達成に向けてがんばれるって思いませんか?

あいつ、今頃がんばりよるやろうなぁ。
よぉし、おれもがんばろう!
こんなふうに、その人のことを思うとがんばれる…そんなつながりのある学級は、すてきだと思います。
元ネタ紹介
もへちゃんの愛読書「詞集 たいまつⅠ」の100番目の詞を紹介します。
さびしいときにそのひとを思えば慰められる、そんな友はほしくない。
怠けるときにそのひとを思えば鞭うたれる、そんな友がほしい。
友のために、私もそういうものでありたい。
詞集たいまつⅠ (むのたけじ著 評論社刊)より引用
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