2020/12/25
はじめに

今回のブログは、クリスマスである今日を狙ってみました(^^)
「いつかのメリークリスマス」というのは、B’zの名曲です。

それを題材にした道徳の授業!

ええっ、そんな道徳あるの?
あるんです(^^)
あっ、もちろん道徳の教科書にはないし、指導書(先生たち用の教科書)にもありません。
もへちゃんのオリジナルです(^_^)v
道徳「いつかのメリークリスマス(B’z)」
道徳 学習プリント
(赤字は予想される意見、青太字は先生が言ったり書いたりする内容です)
めあて
みんなが、物事を「正しく読む」ことができるようになる
問1 次の文を読み、次の各問いに答えよう。
彼女は彼の髭を剃る。
彼の髪を梳く。
彼が椅子を探すのも手助けするし、彼のために料理をする。
彼の口を拭いてあげるし、外が見えるように窓も拭く。
彼のために本も読むし、彼に呼びかける。
毎日が同じ繰り返し。
彼女は、深いため息をつく。
彼がいなくてさびしいから。
She Misses Him 歌 Tim Rushlow アルバムCrazy Life より引用
① 彼女と彼は、どういう関係なのでしょうか。
- 女性が一途に愛してる
- 失恋の詩
- 彼女が「しょうがい」を持った彼を介護してる
- 老夫婦で、おばあちゃんがおじいちゃんを介護している
② 彼女と彼の現在の状況は?
- 彼が振り向いてくれないから悲しい
- 昔の彼に戻ってきてほしいと思っている
- 毎日の介護で心が疲れている
まとめ
この詩には、この後に孫が出てきます。
つまり、この詩は、老夫婦の日常を描いたものです。

おばあちゃんがおじいちゃんを介護する日々の中の切なさ、悲しみが伝わってくる詩です。
「正しく読む」とは
裏に隠された情報を正しく推理し、読み取ろうとすること
- 「なぜそうなんだろう?」
- 「なぜこうなんだろう?」
そういう疑問をいつも持つことで、正しく読む力を養うことができます。
「なぜ?」と考えることをやめて「どうでもいいやん」と思ってしまったら、思考が停止してしまい、何一つ身に付くことはないんです。
では「正しく読む」ことを意識して次の問いに答えましょう。
問2 次の歌の歌詞を聞き、次の問いに答えよう。
(歌詞を書いたプリントを配るとともに、CDで曲を流す)
ゆっくりと12月のあかりが灯りはじめ
慌しく踊る街を誰もが好きになる(中略)
君がいなくなることを はじめて怖いと思った
人を愛するということに
気がついた いつかのメリークリスマス部屋を染めるろうそくの灯を見ながら
離れることはないと
言った後で急に 僕は何故だかわからず泣いた(後略)
(歌詞全文や動画は「もへちゃん先生の学級通信の資料置き場」へ)
いつかのメリークリスマス 歌 B’Z 作詞 稲葉浩志 作曲 松本孝弘より引用
① 今度は疑問点をたくさん出してみよう。どんな疑問を感じただろうか。
- 君と僕の関係は?
- 椅子を抱えて電車に乗ったら迷惑じゃない?
- 「色褪せたいつかのメリークリスマス」ってどういう意味?
- 「君がいなくなることを初めて怖いと思った」のはなぜ?
- なぜ僕は泣いた?
- 結局ハッピーエンドなの?
- 「君」は亡くなったの?
② その疑問に対してのあなたなりの考えは?
(省略)
これはB’zってバンドの「いつかのメリークリスマス」って曲です。
(「知ってる」と言った子は2~3人だけでした)
「いつかのメリークリスマス」が収録されているB’zのミニアルバム「FRIENDS」には、
- いつかのメリークリスマス(別れた女性との恋を回想)
- 僕の罪(時が過ぎ再会、また愛し合いたい)
- 恋じゃなくなる日(でも以前と違う)
- SEASONS(そして季節が過ぎて)
- どうしても君を失いたくない(以前のように愛せていない、でも失いたくない→FRIENDS)
という曲順で収録されています。
「正しく読む」ために、このミニアルバム「FRIENDS」ことを伝えてなかったのは、先生のズルですね(笑)
物事を正しく読むためには、
- 裏に隠された情報を正しく推理し、読み取ろうとすること
にプラスして、
- できるだけたくさんの正しい情報を知ること
も大切なんです。
では残りの時間で、感想を書いてください。
おわりに

前半の介護の詩は、もへちゃんの好きなドラゴン桜の第5巻の中で、国語のスペシャリスト芥川龍之介芥山龍三郎先生が「正しく読む」ことを生徒に伝えた時の授業を、そのままいただきました。

後半の「いつかのメリークリスマス」は、以前から温めていたものです。

合唱コンクール前だったら、「いつかのメリークリスマス」ではなく、クラスの歌う曲にするのもいいかな
と思いました。
特別の教科 道徳
さて、学校では

道徳の教科書を使ってください。
道徳の指導書どうりすすめてください
と道徳担当の先生が言われます。
道徳が「特別の教科 道徳」になってから(すなわち検定教科書を使う、通知表に評価を書くようになってから)、より強く言われるようになりました。
多忙な日々の中、道徳の内容を考える時間もない先生方は、疑うことなくその言葉を実行されます。

でもなぁ…
もへちゃんが先生になって20年くらいは、学年部会(学年の先生方が集まって行う会議)で、1人ひとりが、次の道徳の授業でどんな内容の授業をするのかを出し合ってました。
そして、内容や質問の仕方、どうまとめるか…いろいろ指摘しあってよりよいものにしていたんだけどなぁ。
多忙な日々の中、道徳の内容を考える時間もない上に、道徳担当から口うるさく「道徳の指導書どうりにすすめてください」と言われ続けている今の体制では、道徳「いつかのメリークリスマス」は、実施することが難しいのかもしれません(T_T)
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