2021/04/30
はじめに
もへちゃんが住む地域の中学校の体育会(運動会)は、5月中旬です。
なので、ゴールデンウィークが終わると、体育会練習がいよいよスタートします。
ただし、下級生を引っ張る3年生は、ゴールデンウィーク明けから指導計画を考えてたら、練習開始に間に合いません(>_<)
なので、ゴールデンウィーク前から3年生の応援リーダーたちの活動は始まります。
近年、もへちゃんがクラス担任をした場合、この時期に必ず話すようにしてる「2008年に経験した体育会の一場面」ってのがあります。
そのことを書いた「3年7組学級記録 No.19」(2010年5月7日発行)を紹介します。
忘れられない体育会
体育会で、こんな光景に出会ったことがある。
最後の種目の「ブロック対抗リレー」
どのブロックも、選手に期待が集まっていた。
位置について
ヨーイ
パンッ!
一斉に選手達が走りだした。
ブロック対抗リレーは得点も高いし、プログラム最後の種目だし、花形の種目だ。
どの選手も必死に走っていた。
ジリジリとあるブロックの選手が遅れ始めた。
失意のため息が応援席で漏れている…そんな雰囲気が、横の招集テントで仕事をしている僕(もへちゃん)にまで伝わってきた。
それでも多くの生徒は
がんばれ~
と大声で声援をしていた。
マイナスの発言
そんな中で
なんや、あいつ
遅せ~
(遅~い)
負けてからくさ
(負けやがって)
と1人の生徒が、けっこう大きい声で、周りに同意を求めるかのように話しかけた。
もちろん、「マイナスの発言」だ。
先生として注意すべきだったかもしれない。
けれど、
- 招集テントを片付けている最中だったこと
- 直接、教えていない学年の生徒だったこと
そして何よりも
- 普段から、そういう「マイナスの発言」、「人を切る言葉」に対し、何度も何度も指導してきたことで、「またか」とうんざりしている自分がいた
だから、そのまま聞き流してしまった(>_<)
爽やかな言葉
その時、そんな濁った僕の心を洗い流してくれるような、爽やかな言葉が耳に飛び込んできた。
何ば言いよるとや
(何言ってんだ)
あいつは、「クラスの代表」で出したんやろうが
(出したんじゃないか)
一生懸命、走っとるやんか
(走ってるじゃないか)
僕は、鳥肌が立つ思いがした。
感動したからだ。
まわりに先生がいて、いい子ぶりっこして言った言葉じゃなかった。
生徒どうしの、ごく普通の会話の中で出た言葉だったからだ。
マイナスの発言をした人も
あ?
うん、そうやね
(そうだね)
と、すぐに自分の非を認めていた。
これは2年前のここ、◯中の体育会で出会った光景だ。
素敵やろ!
そして、君たちの中にも
- 友を大事に思う
- 人権を大切にする
って伝統は、脈々と伝わっているはずなんだ。
記憶に残る体育会にしていこうな。
記録16
「3の7の学級旗のデザイン」
みんなで団結して、正々堂々と闘うという思いを込めました。
MGさんの学級旗案から引用
おわりに
なんや、あいつ
遅せ~
負けてからくさ
という発言は、とても「ありがち」な発言です。
しかし、その言葉を
何ば言いよるとや
あいつは「クラスの代表」で出したんやろうが
一生懸命、走りよるやんか
と返した子がいた…
そして、その場面に出会った…
もへちゃんの長い先生生活で、初めての出来事でした。
先生の醍醐味
こんな出来事を、次の世代の子どもたちに伝えていける。
「先生」の醍醐味ですね(^o^)
コメント