『学び合い』シリーズ④…先生の教え方よりわかる!

2020/12/03

はじめに

もへちゃん
もへちゃん

 先生は授業する際、「子どもにどうやったら理解させられるだろう?」と、工夫します。

  • 指導案をしっかり書かれる方もいるでしょう
  • 授業の展開を工夫する方もいるでしょう
  • 子どもが関心を示すような教材を作る方もいるでしょう

 けれど、全員を理解させられることは、ほぼ不可能です。

 一斉授業では…ね(>_<)

 もへちゃんは、中学校の数学を教えているので、余計そう感じるのかもしれません。

 けれど『学び合い』の考え方に基づいた授業にとりくむようになり、「全員が理解する」という奇跡が、年に数回起きました。

たった「年に数回」?

もへちゃん
もへちゃん

 はい、「年に数回」です。

 けれどその前後の時間、いや、全ての数学の授業の時間で

「全員が理解する」ことをクラス全員が求め続ける…そんな熱い授業が繰り広げられてます(^^)

 

 そんな授業をしていると、時折、

もへちゃん
もへちゃん

 参りましたぁm(_ _)m

と感じることがあります。

 今回は、そのことについて書いた通信を紹介します。

 なおこの通信は、深夜アニメで

もへちゃん
もへちゃん

 おぉ、これって通信のネタに使える

と感じて書いた、いわゆる「時事ネタ」です。

 しかし、発行のタイミングを逸し、さらに、いつの間にかアニメも終わってしまい、「時事ネタ」としての力がダウンしてしまいました。 

 大事にとっていたのですが、発行する機会がなさそうなので、記録に残すという意味でブログに書いておくことにしました。

参りました

 長く先生をしていると、私より教え方が上手な生徒に出会います。

 『学び合い』の考え方で授業するようになって、そのことにより多く気づくようになりました。

10÷x(もへちゃん流の教え方)

 例えば10÷xを分数の形に表す際、

のどちらなのか悩む子がいます。

  正解は

です。

 私が教える場合は

もへちゃん
もへちゃん

 10÷2を考えてみて。

 答えは?

もへちゃん
もへちゃん

 そう5やね。

 でも暗算で答えを出すんじゃなく、分数で答えを出すとしたら

のどちらかな?

もへちゃん
もへちゃん

 そう、

2が下・分母に来て、10が上・分子に来るのが正解。

 だから10÷xも、xが分母で、10が分子に来るわけ

って感じです。

10÷x(Aくん流の教え方)

 数年前、中1の数学の授業で、Aくんがこの問題を友だちに

 ガチャガチャしたことある?

 あんなふうに10とxを回すといいとよ~

と教えてました。

 教えてもらった子は

 あぁわかったぁ

と喜んでいました。

もへちゃん
もへちゃん

 参りましたぁm(_ _)m

アニメ「この音とまれ!」を見て「参りましたm(_ _)m」

 つい最近も「参ったなぁ」と感じたことがありました。

 今回は、授業ではなく「この音とまれ」というアニメ(和楽器の1つ・ことをテーマとした学園アニメ)です。

TVアニメ『この音とまれ!』公式サイト
TVアニメ『この音とまれ!』公式サイト。累計250万部突破の大注目コミックス「この音とまれ!」(集英社『ジャンプSQ.』連載中)が待望のTVアニメ化決定!

 その15話「きづき」で、箏曲そうきょく部に入っているちかと3人の悪友たちが、「夏休みの宿題が終わってなければ学祭に出してもらえない」と言われ、宿題を終わらせるために、勉強のできる親友・高岡の家で合宿をします。

 しばらくすると4人は数学の方程式でつまずき

 つか x だの y だの!こいつら正体隠しすぎじゃねぇ?

 もっと堂々と生きろよ!

 テレ屋か!

 俺らそこまでおめーに興味ねぇかんな!

と文句を言い出しました。

 すると高岡くんは

 お前らは、 x とか y とかのことあっさり見捨てんだな…。

 生まれながらに強制的に自分の正体伏せられて、

誰からも本当の自分見てもらえねぇ孤独なこいつらを…。

 お前らは「知るか!」ってあっさり見捨てんだな?

 かわいそーに…

と愛たちの心に訴えました。

 生まれながらに…

 孤独…

 x 子…!

 y 男…!

 俺らが悪かった…!

 お前をもう一人にしねぇぜ!

 愛たちは、中学時代ケンカに明け暮れる毎日でした。

 しかしその分、仲間を思いやる気持ちが強かったから、この言葉は彼らの心に響きました。

 そして

 x子、y男、俺はお前をあきらめない!

と勉強し始めたのです。

専門家の説明はわからない

 私は授業中に「仲間を誰1人見捨てるなよ」と何度も言います。

 だから愛たちの「俺はお前をあきらめない」という台詞にビビッと惹かれました。

「てっちゃん先生!この x を孤独から救う方法を教えてくれ!」 この音とまれ!15話「きづき」より引用

 「専門家の説明はわからない」というのは多くの人が経験していると思います。

 残念ながら学校の授業でも、これは当てはまります。

 先生の説明を全ての子がわかっているなら、みんな100点です。

 しかし現実は違います。

 わかっている子は半分いるでしょうか?

 もっと少ないかもしれません。

 また、全ての子が意欲満々で授業をうけているでしょうか?

 残念ながらそうではありません。

「参りました」にたくさん出会える『学び合い』の考え方で行う授業

 Aくんや高岡くんのような子がいると私は「参りました」と感じます。

 ラッキーなことに『学び合い』の考え方で行う授業は、Aくんや高岡くんのような子が活躍しやすい授業です。

 私が「参りました」と言う回数が多ければ多いほど、子どもたちの表現力が伸び、子どもたちのつながりができているのだと思うと、もっともっと「参りました」を言いたくなります(^^)

おわりに

もへちゃん
もへちゃん

 アニメ「この音とまれ」を通信に出すよりも、もっと素敵な読み物がある

と言われる方もいらっしゃいます。

 二宮金次郎の話とか?

 晋の車胤(しゃいん)の「蛍雪」の話とか?

 でも、道徳の教科書のような文章を読む子がいったい何人いるでしょうか?

 授業と同じです。

 そして私は、学力の高い子だけが読む通信では満足できません。

 だから、子どもの現状にピタッとはまって、多くの子が共感できる…そんな通信の方がいいと思います。

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