2021/10/06
はじめに

もへちゃんが合唱指導する際に子どもたちに話してきたことの1つに「歌い出し時に声が小さい問題」があります。
2007年の学級通信には次のように書きました。
隣の人の声を待って歌うのは、出だしに力が無くなる。
本人たちはわからないと思っているけれど、聞いている側にはよくわかる。
ステージの上では、自分がどれくらい声を出せているのかがわからない。
だから、歌の出だしを成功させるには、自分の身体の感覚をたよりに、いつもと同じように力強く声を出すしかない。
そうして一人ひとりが、孤独の中で闘わなければならない。
3年1組学級記録 No.37より引用
今回紹介するのは、「歌い出し時に声が小さい問題」の指導の原点かもしれない学級通信「中央フリーウェイ No.46」(1987年10月16日発行)です。
「やるゾ!」「…」を考える(このままじゃいけない)
記録159
これからのスケジュール
- 10/14・15…中間テスト
- 10/29・30…文化祭
- 11/3…統一会場コンクール(学校外で実施される実力テスト)
- 11/12…冬季コンクール(学校で実施する実力テスト)
- 11/11…合唱コンクール
- 11/?…チャレンジテスト第6回
と、今が1年の中でたいへんな時期ではないでしょうか?
「きつい」なんて言ってられません。
※西武も優勝で10/24~11/1日本シリーズあるし、11/1は◯◯式があります。
「今が1年の中でたいへんな時期」とは、もっともな言葉だ。
しかし裏返せば
- もっともやりがいのある時期
- もっとも素晴らしい思い出をつくるチャンスの時
ではないか。

劇でも合唱でも今がchance!
いや、今しか出来ないからこそ、後悔せんで(しないで)いいように、3の5全員…1人残らず…が劇や合唱の成功を考えて、行動を起こさないかん(起こさないといけない)のだ!
しかし、よ~く考えてみろ。
おまえは「成功」に向けてがんばっているか?
おまえの周りの仲間はどうだ?
こんな気になる記録もある。
記録160
帰りのホームルームの時、自由曲を練習しているけど、あまりみんな歌っていないので、なんだかやる気が無くなりそうだ。
ここに1つの悪循環が存在する。

これを断ち切るには「勇気」だ。
オー
昨日のHRの時に「オー!」と一斉に声を出そうとした。

なぜ初めのうち、声が出なかったか?
それは、今まで培ってきた3の5の消極的なムード…卵で言えば「殻」ではないだろうか。
「殻」を破って1人ひとりが積極的に動き出したときに前進する。

今の状況に満足するナ!
「誰かが声を出すのを待って声を出そう」なんて、全員がそう考えてるクラスだったんだ(>_<)

僕1人ぐらい、そう思ってもいいや

私ぐらい、そう思ってもいいよね
と思って1年半が過ぎ、真にまとまれなかった。
だけど、何回かするうちに声が出せるようになったはず。

みんなが声を出すとわかっていれば、君が声を出すのは簡単!
「まわりの人が必ずその役割を果たす(例えば「オー」と声を出す役割を果たす)」ことを信じて、行動しよう。

逆に、自分の殻に閉じこもって「かっこ悪い」とか「恥ずかしい」とか言って、人の信用を裏切るやつは、それこそ文句を言っていいやつだから、そんなやつにならんように(ならないように)、思い切って声を出せ。
このことは、こんなふうにクラスのムードに繋がっていく。
例えば、合唱コンクールの練習
「だって歌詞を知らん(知らない)もん」と声を出さないやつは、なぜ知ろうとしない?
次の練習の時に、平気で同じ言い訳、するなよ。
信じて、まわりが頑張れば、その人は変わる。
例えば「オー」のかけ声
「誰かが出したら、言おう」なんて、初めから仲間を信用せずに疑ってかかるな。
みんなで、みんなを支えろ。
例えば授業
シーンとした「殻」を破らん(破らない)まま卒業していくんか(のか)?
「殻」を破るのは、いつも同じ。
仲間を信じること。
例えば掃除
役割が無い人なんていない。
みんなで一斉にすればいいのに…
今日、君は掃除の時どうだった?
仲間に信用されないやつはダメだ。
そして信用は、君自身のちょっとした心がけで得られるもの。
本当にがんばってれば、必ず心は伝わる。
逆に、形だけ整えていたら心は離れていく。

やるゾ
オー!
おわりに

合唱指導 初級レベル
2007年の学級通信に「ステージの上では、自分がどれくらい声を出せているのかがわからない。歌の出だしを成功させるには、自分の身体の感覚をたよりに、いつもと同じように力強く声を出すしかない」と書きました。

もへちゃん先生
なぜ、自分が声を出せているかがわからないんですか?

なんで、自分の感覚だけが頼りなの?
それについては、通信にはこんなふうに書いてました。
ライトのまぶしさに顔が照らされ、光の熱さにカーッとなって、頭の中が真っ白になる。
教室と違い、声が反響せず広がっていくステージ。
自分がどれくらいの声を出せているのか、
練習の時ぐらい出せているのかが、わからなくなる。
頼りになるのは、ふだんの練習の時に感じてる身体の感覚。
- 腹筋への力の入れ具合い
- 背筋への力の入れ具合い
- のどのひきつり具合い
- はき出しきった肺の感覚
- …
3年1組学級記録 No.37より引用
ちなみに「歌い出し時に声が小さい問題」は、音楽に詳しくない先生1年目のもへちゃんでも指導できる「問題」でした。
だから、この「歌い出し時に声が小さい問題」は、合唱指導の初級レベルって、もへちゃんは思っています。
リハーサルの日や合唱コンクール当日、歌い出しに自信無さそうなクラスの歌声を聞くと

はぁ…残念(>_<)
と思ってしまい、歌い始めの数秒で、それ以降の歌声を聞く気が無くなります。
合唱指導 上級レベル
『学び合い』の考え方を使って、音楽が詳しくないもへちゃんが、ハーモニー等の上級レベルの指導ができるようになったって話は、次の機会にm(_ _)m

え~(>_<)
また~?
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