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アメリカ大統領選挙より、かなりレベルが高い生徒会役員選挙

2020/10/28

はじめに

もへちゃん
もへちゃん

 アメリカ大統領選挙(2020年11月3日)まで、あと6日となりました。

 もへちゃんは、常々

もへちゃん
もへちゃん

 アメリカやフランス、イギリスは「民主主義」を戦いで勝ち取った国々だからこそ本当の民主主義を貫いている。

 日本はそうじゃないから、「なんちゃって民主主義」だよなぁ

なんて思ってました。

 しかし最近は、トランプ大統領のような人を選んでしまうアメリカの民主主義に疑問を感じます。

 と言っても日本の民主主義のレベルが高くなったとは、これっぽっちも感じません。

 法務大臣だった人が、法を犯す国なのです(T_T)

 また、法を犯すまではなくとも

  • うそをつく
  • ごまかす
  • 強い者に媚びへつらう

 政治家のすべてとはいいませんが、何人かは、いや何十人かは目を覆いたくなる大人の姿をさらしています。

 そんな中で、少しでもましな生徒会活動を作り出すのは並大抵なことではありません。

 そこで生徒会役員選挙直前に発行した「◯◯◯中学校3学年だよりミニ No.78」(2018年9月14日発行)を紹介します。

一票

 今日はこの後、生徒会役員選挙 立ち会い演説会です。

 私は先生になってから、長く生徒会担当をしていたこともあり、多くの役員の人たちと

もへちゃん
もへちゃん

素敵な学校にするにはどうすべきか

を一緒になって考えました。

「先生の手先の生徒会」がダメな理由

 「先生に頼る」、もしくは「先生の言うとおりにする」のであれば簡単なのですが、それは「生徒会活動」の目的と大きく外れてしまいます。

 あなたたちが大人になったとき、その時代を作るのはあなたたちしかいなのです。

 だから将来、困難に出会ったとき、仲間とつながって困難を乗り越える力を、あなたたちの世代も持たなければならないのです。

 あなたたちに求められているこの力のことを「自治」と言います。

ドキドキしながらも立ち会い演説会に立つ後輩に、思いを馳せよう

 今日、演説をする人たちも、きっと「自治」の力を自分自身が担おうと、強い思いで立候補したに違いありません。

 それでも今日はドキドキしながらステージに立つことでしょう。

  • 私が今まで関わってきた生徒会役員の人たちも、
  • 去年演説した人たちも、
  • 今日演説する人たちも、
  • そして日本中の多くの生徒会役員に立候補した中学生たちも、

「自治」の力を求めた人たちは同じような経験をして、それを乗り越えて、そして学んでいます。

 ある中学生が、自学ノートに数日かけて、次のように書いてきました

 いま、立候補すべきか、やめた方がいいか、迷っている最中です。

 本当は、ハジをかいてもいいから、うんと重要な役をして、自分を鍛えた方がいいんだろうに。

 私は勇気がないのかなぁ。

(数日後の記録)

 しめきり日がせまってくる。どれかに立候補しようとは思うもののなかなか勇気がわ
かない。

 「試練は買ってでもしよう。時はよみがえらないのだから、今のうちにやっておきた
い」

と思うのだけれど。

(さらに後日)

 昨日、あんなに強そうなこと考えたのに、なんだかこわい。

  ハジをかくのがこわい。

  立ち会い演説会なんかいやだ。

  自分には不似合いではないか?

  これが私の本心だ。

  しめきりまでに決心がつくだろうか。

  なるべく立候補した方がいいことは、わかっているのだが。

(さらに後日)

 ついに◯◯◯に立候補した。

  名前を書くとき、胸がドキドキして指がふるえるようだった。

  顔が真っ赤じゃないかと思ったぐらいだ。

  私が名前を書いたときは、まだ少ししか名前はなかったけれど、帰るときはもういっぱい。

  みんなも勇気を出したんだろうなぁ。

  私みたいにドキドキしながらの人もいたんだろうな。

  ムム、私も負けられないぞ。       

広島・八ツ塚実著・学級記録より

 今日、演説する人たちも同じように感じ、ドキドキしながら演説するに違いありません。

立ち会い演説会

卒業していく3年生に選挙権がある理由

 さて、あなたたちは3年生ですから、来年度の◯中を具体的にどうしていくかについて、関わることはできません。

 だって卒業して、いなくなっちゃうからね(T_T)

 だから被選挙権が無いわけです。

「被選挙権が無い」って意味、わかりますか?

もへちゃん
もへちゃん

 受験生ならば、表面的な知識でなく、きちんと説明できる力も必要ですぞ。

 だからこの言葉については、解説を書きません。

 わからない人は、まわりの人の力を借りてでも解決しましょう。

 けれど選挙権はあります。

 あなたたちが、先輩からひきついで、さらに上乗せした「◯中魂」。

 選挙権があるのは、「あなたたちが大切にしてきた『◯中魂』を、次の代に引きついでもらう」には誰がふさわしいかを、1人ひとりが意見表明するためです。

 「演説が面白かったから」とか「顔がかっこいいから」という理由で、安易に投票すると、引きついで大事にしてきた大切なものが、今年で途切れてしまうことになりかねません。

 しっかり聞いて、そして考えて投票してほしいものです。

 来年度の◯中を決めるのは、今日のあなたの一票なのですから。

おわりに

もへちゃん
もへちゃん

日本の学校の選挙は、アメリカより「まし」か?

 日本中の学校がどうなのかはわかりませんが、私のまわりの学校の「自治的諸活動」は非常に厳しい現状です。

 多くの小学校では「児童会」というのがかろうじてあってますが、選挙はあっていません。

 中学校では、選挙はあってます。

 しかし、例えば「生徒総会」は年間計画の伝達の場にしかなっておらず、よりよい生活を作り出す総会にはなりえていません。

 指導している先生自身が「質問」「意見」「修正案」の違いを理解していないことがほとんどです。

 その原因は、指導される先生が本物の「総会」というものに縁が無いからです。

 他の職業の方なら労働組合の総会なんかで鍛えられるのでしょうけど…。

 残念ながら、日本の学校の先生の組合率はかなり低いです(T_T)

 生徒会を指導される先生は、自分自身の中学時代の記憶の中にある生徒総会をイメージして指導されます。

 そうやっていろいろな面でどんどん省略されていって、生徒会活動自体がいわゆる「先生の手先」状態になっているのが現状です。

「自治」のレベルが高い学校もある!

 もちろんそんな学校ばかりではありません。

 ごくわずかですが、がんばってる学校もありますが…。

 福岡県筑紫野市では、ごくわずかのがんばっている学校が、まわりの学校に呼びかけ、最終的に市内5つの中学校の生徒会で2年かけ「私たちの宣言」を作りました。

 前文には

 この宣言は、私達がお互いの人格、人権を尊重すること、「戦争」などあらゆる差別や抑圧に対して、決して許さないという姿勢を貫き、なくしていこうと行動すること、そして、それらを学び続けることを大切にしていくために考えたものです。

 私達は、仲間や家族はもちろん、世界中のすべての人々の人権を尊重し、戦争や紛争、いじめ、差別がなく誰もが希望を持てる「平和」な社会を実現するために、次のことを順守します。

と書かれています。

 こんな宣言を作る子たちなら、アメリカや現在の日本の政治家たちのレベルをはるかに超えていると感じます。

 西日本新聞のホームページに「私たちの宣言」の記事があったので、リンクを貼っておきます。

平和実現へ「わたしたちの宣言」 福岡・筑紫野市の中学生がまとめる | 西日本新聞me
平和学習(1)戦争やいじめ、差別をなくし、平和な社会を実現する―。福岡県筑紫野市立の全5中学校が今年、そんな思いを込めた「わたしたちの...平和学習(1)戦争やいじめ、差別をなくし、平和な社会を実現する―。福岡県筑紫野市立の全5中学校が今年...

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