2020/10/21
はじめに
もへちゃん流 性教育「思春期へのメッセージ」の3時間目で、女の人のからだについて、感性を揺さぶる授業にとりくみました。
4時間目は、男の人のからだについての授業です。
女の人のからだに負けないくらいの「いのちの不思議」を子どもたちに伝えたい!
今回も、通信にはまとめてなかったので、どんな授業をしたのかの報告ですm(_ _)m
思春期へのメッセージ(4時間目)
思春期って何?
「思春期へのメッセージ」って授業をすすめてきてるけど、そもそも思春期って何だろう?
う~ん…
え~と…
子どもが大人へと成長するための移行期間のこと。
女子と男子で違うし、個人差もあるけど、おおざっぱに言うと8歳くらいから17、18歳くらいまでの時期です。
「第2次性徴期」とも言うね。
女の人の場合、脳下垂体ってとこでつくられたホルモンが、卵巣に働きかけると「女性ホルモン」がつくられる
前の時間にやったけど、女の人は顔がふっくらしたり、腰幅が大きくなったり、おっぱいが大きくなったり、生理が始まったりする。
では、男の人はどんな変化があると思う?
毛が生える
声変わりする
ひげ?
そうそう
他にもこんなのがあります
これらも、脳下垂体からのホルモンが◯◯に働きかけ、「男性ホルモン」がつくられることから起こるんだけど、◯◯には何が入るでしょう?
精巣!
正解です。
でも、この図にはわざと書いてないんだけど、もっと大事なことがあるんです。
何だと思う?
???
ヒントは、前の授業。
女の人だけでは赤ちゃんができなかった。
子宮に来た卵子が、それに出会わなければ流れちゃう。
精子!
正解です。
これが精子です。
精子の大きさは0.05~0.06mm。
卵子の1/10です。
睾丸(精巣)の不思議
今日の授業は、精子ができる場所についての勉強。
言い換えると「睾丸」の勉強です。
シーン…
クスクス
卵子もそうだったけど、精子も赤ちゃんのもとになるものです。
ここ「睾丸」でできます。
「精巣」とも言います。
中にはウズラの卵くらいの球が左右に1つずつ入ってます。
女性の場合、これとよく似た「卵巣」はからだの中に入ってたけど、睾丸は、からだの外にぶら下がってます。
なぜ外にあるのでしょう?
???
ヒントは、
精子は熱さに弱い!
なら、冷やすためかな?
正解です。
男子はわかると思うけど、睾丸を包んでいる皮は、暑い夏は伸びてて、寒い冬は縮んでる。
暑いときは、表面積を広くして、空気に接する面を多くすることで、体温より1度低くしてるらしい。
寒いときは、表面積を小さくすることで、冷えから守ってるってことやね。
おお~
思春期になると、睾丸で精子が作られ始める。
中はこんなになってます。
うずらの卵くらいの大きさの睾丸の中に「精細管」という細い管がクネクネとぎっしりつまっていて、この中で精子は育ってきます。
この管を全部つなぎあわせると1200mくらいになるんだそうです。
1200mm(1m20cm)じゃないよ、1200メートル!
おお~
青年期には、睾丸は1日に7000万個の精子を作り出します。
7000万と言われてもピンと来ないかな。
1秒間に1000個の精子が作られているってことです。
人類は21世紀になり、科学を発展させてきたけれど、どんな精密な工場でも、これだけの仕事をやってのけるところはどこにもありません。
精密だから、体温より1度下げる工夫も重要なのです。
すごいね。
不思議やね。
男の人は、次のいのちのためにこんなに精密なことをやってる。
女の人の「卵巣」も不思議なことがいっぱいだったけど、精子ができる睾丸にも、いのちを育てる不思議なことがいっぱいやろ。
次のいのちのための卵巣があるから、女子のおなかを蹴っちゃいけない。
次のいのちのための精巣があるから、男子の睾丸を蹴っちゃいけないわけです。
うんうん
さて、1秒間で1000個作られた精子は睾丸に貯まる。
精子がいっぱいになると、あるとき、精管という長い管を通ってからだの中に入り、ぼうこうの後ろを通る。
さらに前立腺ってところを通り、尿道といっしょに、ペニスの先から飛び出すようになる。
あっ、精子がペニスから飛び出す時には、ぼうこうと精管が1つになるところが自然に閉まるようになってるから、おしっこと精子は絶対交じることはない。
ここも精密やね。
飛び出した精子は、白いネバネバした液体(精液という)で、スプーン1杯くらいの量が出る。
初めて精液がペニスから飛び出すことを「精通」と言って、個人差があるけれど、だいたい10歳~18歳で体験します。
エッチな夢を見て、ペニスが固く大きくなって、精液が飛び出して、パンツを濡らすこともある。
これはおめでたいこと、だって一人前の大人になったということなんだから。
おわりに
「思春期へのメッセージ」の授業は、このあと
- セックスのこと
- 愛について(大脳皮質と本能)
と展開するつもりだったのですが、やれませんでした。
特に「愛について」は、きちんとしたかったのですが…
愛について(古い脳と新しい脳の話)…あらすじ
本能(古い脳、大脳辺縁系)は、動物が生存するために必要です。
人間も動物である以上、本能は必要です。
本能とは、食欲・性欲・睡眠欲などです。
思春期になると異性のことに興味を持ったり、セックスに興味をもったりするのは本能の働き(性欲)によるもので、自然なことなのです。
もしこれが「自然なこと」でなかったら、人間という種は途絶えていたに違いありません。
しかし、人間だけは動物と違い、
- 子どもが生まれたら、育てられるだろうか
- 好きだけど、この人を一生愛せるだろうか
- 今、どうすることが正しいんだろう
と考えることができます。
そういう判断は、新しい脳(大脳皮質)が行います。
セックスしたいという欲求を「それって正しいこと?」と判断するのが、新しい脳なのです。
判断する力が弱い(新しい脳より古い脳に支配されている)と、痴漢になったりもするわけです。
- 「愛してる」=「セックスしたい」と結びつけるのは古い脳
- 「愛してる」=「相手を幸せにするにはどうしたらいいか」と考えるのが新しい脳
本当に好きな人ができたら、君の行動は「古い脳」に支配されるのか?
それとも「新しい脳」なのか?
どうあるべきなんだろう?
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