2021/11/15
はじめに

数学は問題解決能力
昨夜(2021/11/14)、たまたま見ていた「日曜日の初耳学」というバラエティ番組に、森岡毅さんという方が出演されてました。
森岡毅さんは、ユニバーサルスタジオジャパンや、西武園ゆうえんちをV字回復させた方です。
しかし特に興味も湧かず、工作ブログ「もへちゃんの工作の時間『大人のできるかな?』」で、「ハロウィン用のフック船長のフック作成」の記事を書きながら、ただテレビがついてるって感じでした。
すると、森岡毅さんが

数学を勉強する意味は一つで、問題にたどり着くために、論理的に頭を使う練習をしているんです。
「数学」と言いながら、問題解決能力なんです、あれは。
と話しました。

えっ?
もへちゃんが数学の先生をしてた頃の考えと全く同じだ。
そこで、今回は数学ネタの学級通信「道のべ No.64」(1989年11月15日発行)を紹介します。
パスカル=YN
わかったという喜び

正八角形の外角の和は?

360° !
電光石火の速さで多くの人が答える。
図形の勉強に入ってから、「やる気」をヒシヒシと感じる。
その「やる気」が、自分自身をがんばらせ、

わかった!
という喜びを、多くの人が味わっている。
やはり、人間は誰だってかしこくなりたいのだ。
だって「わかる」ことは、嬉しいことだから。
幾何学
図形の勉強のことを専門用語で「幾何学」という。
はるか5000年前、エジプト文明で、畑の境目を直角にしようとしたことが始まりと言われている。
5000年かかって磨いてきた人間の知恵を今、君たちは学ぼうと思えば学べるのだ。
数学者のブレーズ・パスカル(1623~1662)は、ある時、父親に対して

幾何学とはいったいどんな学問ですか?
と聞いた。
それに対して父親は

幾何学というのは、平面の上または空間の中へ、いろいろの図を書いて、それらの性質を調べていく学問である。
と答えた。
これを聞いたパスカルは、早速地面の上へ直線や円を描いて、それらの性質を調べ始めた。
こうしてパスカルは、1人で
三角形の内角の和は180°である
を発見してしまったそうだ(パスカル12歳の時)。
そう言えば、3組でもYNが「三角形の内角の和は180°」を説明してくれた。
まったく同じようだと思わないか?
こんなことがあるから「かしこくなる」ことはやめられないんだ(^^)
かしこくなろうや
図形分野以外の算数でも、小学1年生は目を輝かせて

わかった!
を繰り返している。
2年、3年、4年と学年が上がるにつれて「やる気」を無くした生徒が、少しずつ増えていく。
- どこかでつまずいたから
- つまずきをほおっておいたから
前に進めなくなってしまう。
他教科だって同じだ。

初めからできる人は、いない。
やってもできないなんて人も、いない。
つまずきがあるのなら、そこが弱点なんだ。
それを克服することで前に進める。

かしこくなろうや。
昨日より今日。
今日より明日!
おわりに

YN
今回紹介した通信の表題の「YN」とは、もへちゃん組の生徒の名前のイニシャルです。
もちろん、本物の通信はイニシャルではなく、名前で書いてます。
この通信をYNさんは、家に帰ってすぐにおうちの人に話したかもしれません。
もしかしたら恥ずかしくておうちの人には話さなかったかもしれません。
でも、それでもいいのです。
保護者どうしの会話の中で「お宅のお子さん、学級通信に載ってたわねぇ」なんて感じで、回り回って保護者に伝わるかもしれないからです。
「第3者からの情報の方が、よけい嬉しく感じる」ってもへちゃんは思っています(^^)
論理的思考のすすめ
林修先生の「日曜日の初耳学」に出た森岡毅さんは

点数がどれだけ高かろうが低かろうがいいんです。
とりくんで、頭を鍛えておくことが役に立つんです。
とも話されました。
もへちゃんは子どもたちに

「三角形の合同条件」だとか「二等辺三角形の2つの底角は等しい」だとか、そんな図形の性質が、大人になった時の君に役に立つとは思わない。
でもね「落とした財布を見つけるために、推理する力」すなわち「筋道立てて物事を考える力」は役に立つ。
「図形の証明」の勉強は、そんな「筋道立てて物事を考える力」を、図形を使って鍛えてるんだよ。
なんて話してきました。
シャーロック・ホームズやコナンくんなんかがする推理も、

まさに「論理的思考」だ。
と、子どもたちに話してきました(^^)/
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