2021/10/27
はじめに

1987年初代もへちゃん組は、全員が優等生!…ってわけではありませんでした。
いろんな子がいました。
例えるなら、きれいな球ではなく、凸凹したところがたくさんある岩みたいな感じです(笑)
だから
- 合唱コンクール5日前になっても
- 実力テスト6日前になっても
全員が一丸になってとりくむムードではありませんでした。
『学び合い』の考え方にまだ出会ってなかったもへちゃんですから、この当時、合唱についての指導はほとんどできません。
けれどムード作りなら、それまでも学級通信を通してやってきました。
いや、「それしかできなかった」というのが正しいですね(^^;)
では学級通信「中央フリーウェイ No.62」(1987年11月7日発行)を紹介します。
秋の終わりのハーモニー
11月11日(あと4日)は、合唱コンクール
記録224
合唱コンクール、もう授業での練習は無いのだから、あと4回のHR練習と、リハーサルで完璧にしなければ。

でも、うちは本番に強い
学計記(連絡帳「学習と計画の記録」の略称)を読むと、多くの人が「11月11日の合唱コンクール、がんばりたい」と書いてある。

でも、本当にやる気あるのか?
HRの練習も、昨日までずーっと僕が無理にさせているような…つまり、君たちから「やろう」という声はあまり出ないではないか。
「やる気」があまり出ない者が、多いのでは?
いくら僕が「歌え、歌え」と言っても、心からやる気が湧き起こらなくては、決していいものにはならない。
結局の所、君たち次第なのだ。
あと、11/7(土、今日)、9日(月)、10日(火)の3日間しか練習できない。

いくら本番に強くたって、それを支える実力が無ければ、上手くいく訳がないだろう。
今迄成功したいくつかのことの中に、楽して成功したことが1度でもあったろうか。
記録225
合唱で、男子の何人か、まじめにやってない。
「1人でも不真面目だと合唱がなりたたない」と言うことがわからないのだろうか。
そのとおり、わからんのだろう(わからないんだろう)。
しかし、男子ばかりが悪いのか?
と言うより、この問題で「男子」とか「女子」に分ける必要は全くない。
昨日、君たちの合唱を聞いてたけど、調和してない。

合唱って39人の声が溶け合って、1つの歌になるんでしょうが。
しかし、全体的にボリュームが小さく迫力に欠けるため、やる気がある連中の声が特に聞こえる。

これじゃあ39人で歌ってる意味、無いんじゃないのか。
なら、どうすればいいか。
やり方は2通り。
- 1つは、やる気のある人のボリュームを下げてもらって、全体のムードに合わせてもらう(ただし、しょうも無い合唱になる)
- もう1つの方法は、全員が歌の練習して自信をつけて大きな声を出せるように、そして大きい声を出すのが当然のムードを作る(ただしあと3日。よっぽど気合いを入れんと間に合わない)

どっちをすればいいか、わかるか?
3の5なら、楽して思い出にならんような(ならないような)、しょうも無い合唱、してほしくない。
あとたった3日。
文化祭前日のような

いいものを創ろう
という意識の下で、互いに支えあい注意し合えるムードが必要!
それと1つ気になったことがある。
「教室」という狭い場所では今ぐらいの音量でちょうどいいが、体育館で歌うと「声が出てない」と言われるはず。

もっともっと全体のボリュームを上げよう。
何も「バカでかい声を出せ」と言ってるのでなく、1人残らずきちんと声を出せば、かなりの音量になるのでは。
11月12日(あと5日)は冬季コンクール(実力テスト)
11月12日は、フクトの冬季コンクール。
合唱コンクールとは別の意味で、大切なことだ。

と言うのは、「進路」に関して重要なテストだから。
誰かがこの前

「実力テスト」だから、勉強せんで(しないで)実力で受ける。
と言ってたが、これは大きな間違い。
文化祭の時に、何度も何度も役者は練習したからこそ息の合った演技ができたし、アドリブも生きた。
練習したから、個人個人の実力を100%引き出せたのだ。
実力テストもやっぱり同じ!

勉強するから「実力」が引き出せるのであって、何もしないのは「無力」でしかない。
「やればできる」というのは
⇩
「それまでのとりくみを頑張れる」ということであり
⇩
「だから、実力100%発揮できる」という意味なのだ。
2つの行事を

歌うとき、勉強するときのメリハリをつけて、僅かな日数であるが、ギリギリまで努力しよう。
2つの行事をみんなで乗り切ろう。
おわりに


「実力テスト」だから、勉強しないで「実力」で受ける。
と言うのは、初代もへちゃん組だけでなく、その後のもへちゃん組でも、いろんな子が言いました。
もへちゃんの「実力」のとらえ方
もへちゃんは高校時代、いわゆる「落ちこぼれ」で、402人中399位だったことがあります(^^;)
しかし共通一次テスト(現在ではセンター試験大学入学共通テスト)での自己採点では、学年で17位でした。
これは「1日17時間勉強」を数ヶ月積み重ね、命を削る思いをして、自分の中の実力を引き出した結果です。
そんな自分自身の経験から、

「実力」とは
やってやってやり抜いて、引き出したものが「実力」
と思ってます。
だから先生3年目のたよりないもへちゃんでも、この点については、ぶれることなく語ることができました。
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