2016全国人権・同和教育研究大会で、全体会がなかった理由

2020/12/18

はじめに

もへちゃん
もへちゃん

 前回、前々回、前々々回では、2015年の全国人権・同和教育研究大会(以後「全『同』教大会」と表記)のおみやげ通信を紹介してきました。

 全「同」教大会は、毎年11月末~12月初旬にとりくまれています。

 ただ今年(2020年)は、新型コロナウイルス感染症のため、来年に延期になったそうです。

 今回は、2016年に行われた全「同」教大会後に発行した「2016年 おみやげ通信 No.2」(2016年11月28日発行)を紹介します。

 熊本県で開催予定だったのですが、全体会は中止になりました。

 なぜだと思いますか?

 熊本県住みの方ならわかるかも。

おみやげ通信(読んでから食べてくれると嬉しいです 笑)

 11月27日(土)と28日(日)の両方とも第1分科会「人権確立をめざす教育の創造」第8分散会に参加してきました。

 

 15年前に勤めていた荒れた学校で、どんなとりくみをしたらいいか悩んでいた時に参考にしたのが奈良の◯◯中でした。

 発表校一覧の中に、その「◯◯中」の名前を見つけ、ここに行こうと決めました。

 教職3年目の若い女性の発表でしたが、熱い熱い実践の発表でした。

学校、クラス、生活班がホームになるまで

 様々な生活課題を持ったA。

 入学時は、とげとげで全身を守るハリネズミみたいだったそうです。

 学校でも家でも居場所がなくなったAは、図書室の一角に段ボールで一畳半ほどの部屋を作り「家」と書きました。

 どうしたらいいかわからず困っている担任に対して、教頭を始めとする職員集団は

 Aが自分で出てくるまで、そのままにおいといたれ

とアドバイスし、◯◯中が大事にしてきた「語る」ことにこだわれと背中を押しました。

 ◯◯中では、自らの生い立ちや日々悩んでいること、直視したくない自分に向き合い、語りきることを目的とした「集中ホームルーム」を行ってきており、生徒たちも代々

集中ホームルームは真剣にせないかんし、真剣に返さないかん

と先輩が後輩に伝えているそうです。

 子どもたちだけでなく「教師が語る」際も、「生徒が語る前に自分自身を見つめる」ことにこだわっているのだそうです。

 討論では「語る」ことについて様々な意見が出されました。

 「お前のこと大事やで」と私たちは簡単に言うが、本当に大事と思っているか。

 うわべだけではないか。

 それができた上での『語り』でなければ。

という意見が心に突き刺さりました。

 自分の今を反省させられました。

おわりに

もへちゃん
もへちゃん

全体会が開かれなかったわけ

 全体会が開かれなかったのは、2016年4月14日と16日に起きた熊本地震がその理由です。
 熊本県人権教育研究協議会のメッセージには、差別をなくすために熊本で開催したかった思いが刻まれていました。

 私たちは学びたいのです。

 同和対策事業特別措置法に始まる諸施策が2002年に失効し、集会所の灯が消されていく中でもなお解放の火を掲げて学ぶなかまたちのことを。

 差別をなくすために、今日の社会の中で被差別の位置に立たされている子どもや親とともに歩き続けている人たちの姿に。

 学ぶことで私たちは、「たじろがず部落の子どもを中軸にすえてそこから新たな方向を見出してきた」熊本の先達の思いを今一度自分のものにしたいのです。

 そしてこれからの熊本を担う人たちに、全国のなかまたちの強さ、厳しさ、優しさに出会って欲しいのです。

 このような思いの共有が、第68回大会熊本開催へむけた地震直後からの動きの原点でした。

 しかし、予定していた全体会場や分科会場の被害は甚大でした。

 使用の見通しすらつけられないとの理由で、11月の全人教大会予約施設から次々とキャンセルの申し出がなされる事態となってしまいました。

 それ故に、被害を免れた施設はないかと探し続けました。

 それらの多くは、現在も多くの避難者を受け入れており、利用開始の見通しが立たない状況が続いています。

 新しい情報が入るたびに役員・事務局員を召集し会議を重ねました。

 可能性を探るたびにそれが消えてしまうという先の見えない作業の積み重ねでした。

 それでもどうにか開催する方向を追求しようと、屋外での全体会開催、分科会の熊本県下での広域開催なども模索していきました。

 その最中、ゴールデンウィーク中には全人教事務局から熊本に入っていただき、情報交換。

 現状と方向性を確認しあいました。

 そして、5月21日(土)の全人教総会を前にして大きな判断を迫られることとなっていくのでした。

 タイムリミットの5月17日(火)、役員会を開催し意見を出し合いました。

「被害が甚大で、学校も行政もそれどころではないだろう。」

「開催することがかえって被災者の皆さんの感情を逆なでするのではないか。」

「いや、こういうときだからこそ全国のなかまたちに発信できるものがあるのではないか。」

「分科会だけの開催でも『全国大会』ということでの学びがあるのではないか」

など意見を出し合いました。

 1500回を超えた余震が今なお続き被害が拡大しています。

 熊本県下の各地同研にあっても会場確保が困難となり、この夏の地区の研究大会を見送ることを決定している地域があります。

 熊本で大事にしてきている学びの積み上げ(実践の検証)ができない事態も大変大きな痛手となりました。

 それでも、気持ちは一致して「やれるならやりたい」。

 しかし、最終的に、参加者の受け入れや会場確保の見通しを確約できない今、いたずらに時が過ぎ、夏を迎えても大会実施の目途がつかないとき、全人教に、全国のなかまに、何より熊本のなかまに迷惑を掛けることになってしまうこと。

 このことが最大のネックとなって、断腸の思いではありましたが、68回大会の熊本開催を断念する決断をしました。

 全員一致ではありませんでした。

 それ故に、だからこそ、月日を重ね、復旧・復興とともに、また、いずれのときにか熊本開催の機会を模索するという一点では全員一致した思いでした。

2016年全国人権・同和教育研究大会 熊本県人権・同和教育研究協議会メッセージより引用

ビリケンさんと記念写真!?

 結局、2016年全国人権・同和教育研究大会は、熊本ではなく、分科会のみ大阪でとりくまれました。

 一緒に全「同」教大会に行った先生たちの中の1人から

 もへちゃん先生ってビリケンさんと髪型が似てる

と言われたので、帰りの新幹線に乗る前に、おみやげ売り場にあったビリケンさんとの写真を撮りに行きました。

 残念なことにおみやげ売り場のビリケンさんはサンタ帽子を被ってました。

 そこでこちらも帽子を被って…意味ないじゃん(笑)

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