2020/12/21
はじめに
「3年B組貫八先生」の主題歌「だけど泣かないさ」から始まった「真のつながりのある学級の具体例」論。
もへちゃんは、毎年11月末~12月初旬に開催される全国人権・同和教育研究大会(以降、「全『同』教大会」と表記)で、真のつながりのある学級集団の具体例に触れ続けてきました。
そこで、2016年に行われた全「同」教大会後に発行した「2016年 おみやげ通信 No.2」(2016年11月28日発行)を紹介します。
自分の不安とか、後悔とかを知ってもらえたから…
進路公開
熊本の◯◯中の報告は「進路公開」についてでした。
最近、どこかの市同研の研修会で、若い先生から
進路公開って何ですか?
という質問が出たと聞きました。
それを伝えていない自分たち解放教育に携わってきた年長者の至らなさを痛感しました。
熊本県◯◯中の進路公開
◯◯中では「自分を見つめ、綴り、語る」とりくみを総合学習としてとりくんでいるそうです。
- 1年次は「自分」
- 2年次は「家族」
- 3年次が「進路公開」
です。
年間約10時間、じっくり自分を見つめ、家族を見つめ、将来の生き方を見つめるわけです。
奈良の◯◯中の「集中ホームルーム」同様、真剣にとりくみ、友の語りに真剣に返す文化が培われているそうです。
「集中ホームルーム」については、前回のブログで紹介しました ↓
3年次の進路公開では、
○○高校に進学したい。
そして将来は…、
だから今、自分は…
という子もいます。
2年次に揺れに揺れたムラの子は
母とのケンカでいろんなことがどうでもよくなり、生活が乱れたこと。
友だちとのつながりを自分から切ろうとしていた事への後悔。
自分で作ってしまったみんなとの壁を壊そうとしているけど、そこから逃げている自分がいる。
ことを語り、クラスの仲間から熱くて真剣な返しがありました。
おわりに
「進路公開」というのは、自らの進路(多くは高校進学)をクラスの仲間の前で公開していくことです。
しかし形だけを真似して、
うちのクラスは進路公開したから、つながりあっている集団だ。
と思ってしまうのは危険だと思います。
若い頃のもへちゃんがそうでした(>_<)
当時のかわの組のみんなには、本当に申し訳ないと思っていますm(_ _)m
「進路公開」「集中ホームルーム」のキモ
発表する子が、自分の暮らしをみつめ、自分をとりまく人々の願いを受けとめ、自分自身の可能性を高めるための進路を求めたことを語り、
その発表を聞く側の子たちは、発表した子の暮らしに思いを馳せながら、強い声援を送る…
ゆえに、「進路公開」や「集中ホームルーム」というのは、互いの暮らしを知らない者どうしの学級集団では成立しないとりくみとも言えます。
すなわち「進路公開」や「集中ホームルーム」の時間が大事なんじゃなくて、それまですごしてきた日々で、どれだけ本気で隣に座っているツレのことを知ってきたかが必要なのです。
「友の語りに真剣に返す文化」は、1日にしてならず
言い換えれば「友の語りに真剣に返す文化」を作っていくことが「真のつながりのある学級集団づくり」ってことです。
コメント