たくさん書いた班ノートで「高校体験前の通信」①

2022/06/20

はじめに

もへちゃん
もへちゃん

進路学習

 自らの進路を考える「進路学習」。

 ある学校では

  • 中1…職業調べ
  • 中2…職場体験
  • 中3…大学体験、高校体験(各高校が実施するものに各自で参加)

という計画で進路教育を進めてました。

 先生時代、8校で勤務したもへちゃんですが、この学校の進路学習が、一番しっくりきました。

中3の進路学習

 勤務した学校のほとんどが、中3生への進路学習はこの時期(5~6月)でした。

 と言うのも

  • 中3生の夏休み~11月くらいは、各高校が実施する体験入学
  • それ以降は、三者面談、願書作成、受験勉強…と、個別で取り組まなければならないことで多忙

になるからです。

 そこで今回は、中3生のこの時期(5~6月頃)「高校1日体験」の前に発行した学級通信「3年7組学級記録 No.35」(2010年6月10日発行)を紹介します。

あなたの夢って何ですか

記録39(Rさん)

 今回は、とあるH先生(名前はふせておきます)と私のお話です。

 なんか、面白く真面目な話だったので書きますね。

 それは、体育会前の5月10日の放課後の時のことです。

 

 H先生に

 あなたの夢って何ですか?

 唐突でびっくりした~(^^;)

 

 夢じゃなくても、「なってみたいな」と思うものでいいよ。

と言われたので、私は

 天文学者

と答えました。

 その時の私は

 どうせなれないけど、まぁいっか~(>_<)

と思っていて…。

 でも、H先生の知り合いの人に、なんと「天文学者」になった人がいるそうです。

 すげぇ~

 その人が

  • 今、何してるのか?
  • どのようにしてなったのか?

ということも聞きました。

 でも…

 きっと、大学とか行かなきゃダメだし…。

 この夢だって、変わるかもしれませんし…

と、私は本音を言いました。

 それでいいよ!

 だって先生も昔、美術の教師になろうと思ってなかったもん。

 びっくり、再び。

 先生は昔、「映画をつくる人」になりたかったそうです!!

 

 もうお気づきと思いますが、H先生は美術のHS先生です(学級通信には名前を書きましたが、ブログなのでイニシャルにしておきます)。

 ここからは、文字でお伝えするには難しいですが、まぁ読んでください。

 私は、先生の「映画にかけた一瞬」を教えてもらいました。

 映画は、ワンシーンを撮って、それをあわせてつくる “ モノ ” です。

 そのワンシーンを撮るのに、周りには何十人の人達が見ています。

 「スタート!」から始まって、カメラが回っている間、周りの人たちに緊張が走る…

 そして「カ~ット」で、周りの人達が「ふぅ…」と緊張が落ち着く。

  たった数分の間、人々が同じ気持ちになる、「スタート」から「カット」までの間は、とてもすてきだと思いました。

 だから先生は、映画をつくる人になりたかったそうです。

 先生の話には動作があったのですが、本当に “ あれ ” が見えるほどの、さまになった動きでした。

 でも、結局あきらめてしまい、次は「おもちゃ屋さん」に~。

 でも、でもやっぱり…とまた変えて…、最終的には、子どもが好きで “ モノ ”がつくれるということから「美術教師になった」そうです。

 先生が考えるに

 人生30歳までは自由!

らしいです。

 人生30歳まで好きに生きて、いろいろやってみよう!

 将来に悩んでいる私にとって、とても気持ちが軽くなる言葉でした。

 だって私はまだ15歳ですから、あと、生きてきた以上自由に考えられる…

 だから、「天文学者」をあきらめなくてもいいよね。

つづく

おわりに

もへちゃん
もへちゃん

班ノートに生活記録をたくさん書いてくる子たち

 この学級通信「3年7組学級記録」は、B4サイズ・手書きでした。

 プリント全面、Rさんが班ノートに書いてきた記録で埋まりました。

 もへちゃんのコメントを書き込む余裕はありませんでした。

班ノートのとりくみを成功させるコツ

 もへちゃんが先生時代、「生活ノートの4行日記への赤ペンの返事」より「班ノート」のとりくみの方が好きだったのは、こういう記録を書く子がどんどん増えるからです。

 36年間の先生生活で、最高記録は「1晩で13ページ」書いて来た子です。

 

 さて、その36年間で、班ノートにしろ生活記録にしろ、長続きしない先生方もけっこういらっしゃいました。

 そこで、子どもたちがいきいきと生活記録を書いてくるコツを紹介しましょう。

  1. 担任が班ノートへの赤ペンの返事に「がんばりましょう」なんてありきたりの、心のこもらない返事を書き続けると、子どもたちも数行のありきたりの記録しか書かなくなります。読んだ子が「クスッ」と笑えたり、「エッ」と小さな驚きを感じたり、「イヤ違う」って反論したくなったり…子どもの心を揺さぶる赤ペンの返事を書くべきです。
  2. もへちゃんは、子どもが半ページ書いて来たら、赤ペンの返事を半ページ書いてました。1ページ書いて来たら1ページ…。ただ、13ページ書いて来た日は赤ペンの返事を3ページくらい書いて、帰りの会でその子に「まいりました」と謝りました。
  3. 直接ほめるより「◯◯さんが君のことを『すごいっ』って言ってたよ」なんて、間接的にほめるのが効果的でした。
  4. 赤のラッションペンか採点ペンで、1行飛ばしで、大きな字で返事を書くと、子どもと同じ量の文章はけっこう書けるし、子どもが返された班ノートを開いた瞬間のインパクト「先生、こんなに書いとるっ!」があります。
  5. 班ノートの記録を学級通信等で積極的に紹介しました。
  6. 班長会で、「友だちが書いて来た班ノートの返事に対して、班長たちから、班ノート上で論議が始まるようなコメントを書いているか」を確認してました。

通信の文末の「つづく」とは?

 ちなみに、今回紹介したRさんの班ノートの記録は、B4サイズの通信には入りきりませんでした。

 なので、次の号「3年7組学級記録 No.37」に続くわけです。

 次回の本ブログでつづきを紹介します。

コメント

タイトルとURLをコピーしました