2021/06/07
はじめに

前回、「6月からの受験勉強に対する意欲付け」について書いた通信を紹介しました。
当然それは、中3生が対象の通信です。
今回紹介するのは、中1生の1学期中間考査(2学期制だと「前期前半定期考査」かな)前に書いた通信です。
子どもだけでなく、大人だって
- がんばる
- とにかくおぼえる
なんて計画を立てがちですが…
さぁ、もへちゃんはどんなアドバイスを通信に書いたのでしょうか?
「学級記録 No.17」(2005年5月23日発行)を紹介します。
中間テスト
「学ぶ」意欲
記録42
理科の顕微鏡で、ゾウリムシが見えたのが、なんかすごかった。
「学ぶ」ということの意欲は、記録42の人が感じたような、
- 未知の事柄を知る「驚き」や
- 今までできなかったことができた時の「喜び」
によって、湧き出てくる。

「中学生になった」という節目に、気持ち新たに勉強に立ち向かってる人が多い
って、1-4を見てて思う。
記録43
今日の理科で、顕微鏡を使った&テストがあった。
でも勉強してたから満点。
やったネ!
記録44
今日、帰って漢字の練習をしました。
明日は、漢字が満点になりたいです。
記録45
今日は、国語のテストがあった。
全部は書かなかったけど、「A」になれる自信はあります。
記録46
21日に塾でテストがある。
マジでヤバいような気がする。
だから昨日、真剣に10:00~1:00まで勉強した。
今日もガンバル!!
でも今日は11:00くらいからしか始められないから、2~3時間は、がんばりたいと思う。
ただ「がんばる」だけでなく…チェック表
中間考査まであと4日。

この土日は、重要だったのだが…
中間考査の計画を集めていて、ふと思った。

テスト勉強のしかたって、人それぞれなんだけど、能率よく勉強して欲しい
例えば、下のテスト範囲表


このテスト範囲表を使って、数学のチェック表を作ってみた。
① 教科書P9の問1~3 ▢
② 教科書P10の問1、言葉▢
③ 教科書P11の問2、問3 ▢
④ 教科書P12の問1、言葉 ▢
⑤ 教科書P13の問2、練習 ▢
⑥ 教科書P14の問1 ▢
⑦ 教科書P15の問2~練習 ▢
⑧ 教科書P16の問1 ▢
⑨ 教科書P17の問3、練習 ▢
⑩ 教科書P19の問1、問2 ▢
⑪ 教科書P20の問3~練習 ▢
⑫ 教科書P22の問1 ▢
⑬ 教科書P23の問2 ▢
⑭ 教科書P24の問3~問5 ▢
⑮ 教科書P25の練習1~4 ▢
⑯ 学習プリントNo.1 ▢
⑰ 学習プリントNo.2 ▢
⑱ 学習プリントNo.3 ▢
⑲ 学習プリントNo.4 ▢
⑳ 学習プリントNo.5 ▢
㉑ 学習プリントNo.6 ▢
㉒ 学習プリントNo.7 ▢
㉓ 学習プリントNo.8 ▢
㉔ 学習プリントNo.9 ▢
㉕ フクトのワークP2 ▢
㉖ フクトのワークP3 ▢
㉗ フクトのワークP4 ▢
㉘ フクトのワークP5 ▢
㉙ フクトのワークP6 ▢
㉚ フクトのワークP7 ▢
㉛ フクトのワークP8 ▢
㉜ フクトのワークP9 ▢
㉝ フクトのワークP10 ▢
㉞ フクトのワークP11 ▢
㉟ 中テスト ▢
㊱ 小テスト ▢
テスト範囲表だけで勉強の計画を立てるんじゃなく、チェック表を使って計画を立てると「がんばる」って根性論だけではなくなるぞ!

この36項目のどれだけが終わったろうか?
自分でチェックしてみよう。
おわりに

ドラゴン桜に見る「能率的な学習法」
もへちゃんの愛読書「ドラゴン桜 8巻 75限目~76限目」で、「夏休みの学習計画で時間割を作るな!」って話があります。

時間割を作ってはいけない理由を、桜木先生は

どれだけ綿密な計画であっても、その通り実現できる人間は稀だ。
実現できないのは、精神力の弱さが原因なのではなく、時間割を作るという計画の立て方に問題があるからだ。

?

学習計画で時間割を作ろうと思ったら、円グラフなどを用いて時間を区切り、やる教科を決めて、1日の学習量を決めたりするだろう。
しかし、
「これぐらいはやってやるぞ」
「これだけやれば必ず成績が上がるだろう」
という気持ちで作ってしまうから、現実を反映してないものを作ってしまいがちだ。

これって、ランニングマシンでいきなり陸上選手並みの速さを設定するようなものだ。
そんなスピードに一般の人がついていけるわけがない。
途中でたまらずマシンを一度降りてしまうと、そのまま計画倒れになって、再挑戦もしなくなる。

ならば、ハードルの低い計画にしたら?

それはもっとダメだ。
初めから甘いと
「今日やらなくても明日取り返せる」
と考えて、ダラダラしてしまう。
かといって、気まぐれで勉強しても実力はつかない。

では、どうすればうまくいくのか?
時間割ではなく「ノルマ」
(※ノルマ…基準。特に、各個人・工場等に割り当てられた、労働の基準量)


今までとどこが違うの?

例えば「数学の2次関数を2時間やる」というように、時間割では決めるだろう。
けれども、その2時間を漫然と勉強してしまったら、期待通りの実力はつかない。
(※漫然…これという目的や意識を持たず、とりとめのないさま。ぼんやり)
その点、ノルマなら
「15問、問題を解く」
というように具体的にやるべきことが決まっている。
ノルマが終わるまで、やめてはいけない。
理解するまでねばるのだ。
逆に、予想時間より早く終われば、それ以上解く必要はない。
休憩してリラックスすればいい。
各教科に具体的なノルマを設定して、それを毎日確実にクリアしていくことに専念するのだ。

つまり、いきなりマラソンをする気ではなく

ダッシュを何本もってことか

そうだ。
夏休みには、イーブンペースで長く走ろうと思うのではなく、「短距離のダッシュを毎日繰り返してパワーをつけるイメージ」で勉強だ。
(※イーブンペース…常に一定のペースで走り続ける)
さっきも言ったが、低いハードルは意味がない。
適度の負荷がないと実力はつかない。
自分にぴったりのノルマを見つけられるように、夏の間は毎日ノルマを調節していくのだ。
定期テストの勉強法でも、「がんばる」「とにかくおぼえる」と言った根性論での勉強法ではなく、具体的な方法を示すことか重要だと思います。
今回紹介した通信を書いていた頃は、まだ「ドラゴン桜」に出会ってませんでした。

知っていたら、もう少しわかりやすい通信を書けてただろうなぁ~(^^;)
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