例年だと6月は進路学習会、今年はできない、ならば通信で…「高校のアクティブ・ラーニングの授業と大学入試激変の関係」

2020/06/09

はじめに

もへちゃん
もへちゃん

 もへちゃんが勤めている地域の中学校では、中3生の子どもや保護者に、私立高校や公立高校の具体的な情報を伝える「進路学習会」を行うのがこの時期です。

 兄ちゃん姉ちゃんがいる子なら、高校のいろんな情報を知っていますが、そうではない子だと私立高校と公立高校の違いがわからないって子もいます。

 兄ちゃん姉ちゃんがいない子の保護者も、「わが子の高校受験」初体験ということになります。

 そんな「わが子の高校受験初体験」の保護者にとっては、親自身の入試(20年ほど前)のイメージしかないので、最近の入試(公立の推薦、私立の専願・特待)や高校の情報を伝えるのは大事です。

 そうじゃないと、占いで決めたりします(前回のブログを読んでない方はわからないですね 笑)

 進路学習会をふだんどおりできないなら、せめて通信で情報を…ということで今週は、進路に関する通信を紹介しています。

 今回は、〇〇〇中学校3学年だよりミニ No.32(2018年5月31日発行)です。

 あっ、2018年の通信ですから情報が古いところもあります。

 ご容赦くださいm(_ _)m

アクティブ・ラーニング①

 今度の6月2日(土)は、学校があります。

 3年生は授業参観ではなく、進路学習会となっています。

 昨年、勤務していた学校でも3年生を担任していました。そこでも高校の先生をまねいての進路学習会を行いました。

 その場で、ある高校の先生が、

うちではアクティブ・ラーニングの授業を行っています。

と言われました。

 なぜわざわざ言われたのでしょうか?

 そして「アクティブ・ラーニング」って何?

アクティブ・ラーニングとは

2020年、大学入試激変…のはずでした

 2020年に大学受験が激変します。(2019年に国会で問題になることや、2020年に新型コロナウイルスで緊急事態宣言が出るなんて、この頃は全く知るよしもなかったわけですね(>_<))

 具体的に言うと、センター試験が「大学入学共通テスト」に変わります。

 そして名前が変わるだけでなく、中身が大幅に変わります。

 国語と数学は選択ではなく、記述式問題が導入されます(今まではマークシート方式だから、選ぶだけでよかったわけです)。

 説明力を見られるのです。

 英語は今までだったら「聞く・読む」だけでしたが、2020年からは「聞く・読む・話す・書く」をテストするそうです。

 約60万人の受験者すべてに「話す」ことをテストするのは困難なので、文部科学省は、民間資格(英検、TOEFL(トフル)、TOEIC(トイツク)、ケンブリッジ英語検定など)を受験代わりにできないか、検討中です。

なぜ大学入試が激変するかと言うと

 なぜ大学入試が激変するかというと、就職が変わるからです。

イラストACからのイラスト

 だから実は、大学受験を受けない人にも関係あるのです。

なぜ就職が変わるかと言うと

就職が変わる理由 その1「日本の人口の減少」

 日本の人口は減りつつあります。

 人口が減ると、商品を購入してくれる人が減り、会社は売り上げが落ちます。

 倒産する会社もたくさん出てきます。

 会社は、一度就職させた人を退職まで保証することができなくなります(難しい言葉で「終身雇用制の崩壊」と言います)。

 会社に余力が無くなるのです。

 新入社員として採用させた人たちを数年かけて1人前に育てる余裕も会社には無くなります。

 だから即戦力になる人だけを就職試験で採用します。

 頭だけはいいけれど、人とのコミュニケーション能力が低い人を採用しなくなります。

就職が変わる理由 その2「グローバル化」

 さらに、あなたたちが社会に出るくらいのそんなに遠くない将来、グローバル化がどんどん進みます。

 いろんな国の人と一緒に働くことになります。

 外国の人に対して差別心を持っている人が職場にいると、その会社の生産性が落ちるので、そんな人も就職試験では採用しません。

財界は、もうとっくに動き出しています

 会社(難しい言葉で言うと財界)は生き残るために「自ら課題を見出し、周囲と協力して解決する力」のある人を育てて欲しいと本気で政府に申し入れました。

高校が「アクティブ・ラーニングの授業をしてます」とあえて言う理由

 そんな力を育てる授業が「アクティブ・ラーニングの授業」なわけです。

 2020年以降、大学入試では「自ら課題を見出し、周囲と協力して解決する力」を持っている人が合格するようになるから、高校はそういう授業に変わりつつあるわけです。

 逆に言えば、そういう力を伸ばす授業をしない高校は、大学入試や就職試験で生徒を志望通りの所に合格させられなくなっていくわけです。

 昨年度、福岡県の公立高校入試が変わったのもそのためです。今後もっともっと変わっていくでしょう。 (次号へつづく)

おわりに

もへちゃん
もへちゃん

「アクティブ・ラーニング」が「主体的・対話的で深い学び」に代わったわけ

両方とも同じ意味

 この通信を書いた前年度(2017年度)の進路学習会で、高校の先生が「私の学校では、アクティブ・ラーニングの授業をしています」と話されました。

 その頃は文科省も「アクティブ・ラーニング」という言葉を使っていました。

 その後「主体的、対話的で深い学び」という言葉に代わりました。言葉は代わりましたが、考え方は代わりません。

 だってスタートは、今回の通信で書いたように財界の強い要望なのですから。

意味が同じなのに言葉を代えたのは

 2017年当時、「アクティブ・ラーニング」を強く打ち出した文科省でしたが、なかなか浸透しませんでした。

 先生を指導する役の「指導主事」という人たちでさえ

「文科省が言い始めたアクティブ・ラーニングって、講義型ばかりの高校の授業に対する対策です。

 小中学校は、小集団学習や習熟度別分割授業をしているから、すでにアクティブ・ラーニングの授業はしています。」

と言われていました。

 これは大間違いです。

 もへちゃんはこの頃すでに『学び合い』の考え方による授業に出会っていました。

 『学び合い』の考え方による授業とは、ほぼアクティブ・ラーニングの授業なのです。

 だから指導主事の方々に反論していましたが、聞き届けてもらうことはありませんでした。

 その結果かどうかはわかりませんが、多くの小中学校で「班学習とか分割授業をしてたら、それはアクティブな授業なんだ」という風潮になってしまいました。

 そこで文科省は「アクティブ・ラーニング」という言葉をやめて「主体的、対話的で深い学び」という言葉に代えました。

 「主体的、対話的で深い学び」にしてからは、前回の失敗(アクティブに学ばせればアクティブ・ラーニングなんだ)を繰り返さないように、指導主事たちに対して変なアドバイスをしないようにきっちり指導した上で、全教員に対して研修を持ちました。

 そしていよいよ大学入試が激変…

大学入試激変…いつから?

となるはずでしたが、文科大臣の発言から土壇場で様々な問題があることが噴出し、1年延期となり2021年度からになりました。

 しかも新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言もあり、2021年度がどうなるか、不透明です。

 新型コロナウイルス感染症のため、今までのような授業さえもできませんが、「日本の人口の減少」や「グローバル化」という問題も、待ったなしです。

なぜ詳しいか

 もへちゃんは、なぜ「アクティブ・ラーニング」や「主体的、対話的で深い学び」に詳しいのだろう?

 そう思われましたか?

 それは、頑張って勉強して本を書いたからです(^^)

 「アクティブ・ラーニング」を「主体的、対話的で深い学び」と読み替えると、今でも通用しますよ~(^^)

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