2021/10/15
はじめに

「1987年 初代もへちゃん組 文化祭への道」シリーズ、第16回です。
本番まであと6日。
これくらいになると1日1日、子どもたちは目に見えるような進歩を見せます。
子ども達の記録も、プラスの評価が増えてきました(^^)
そんな学級通信「中央フリーウェイ No.52」(1987年10月23日発行)を紹介します。
6秒前

前進せねば、劇が死んでしまう!
記録191
劇が、だいぶん面白くなってきたような気がする。
記録192
今日、体育館で練習があった。
まぁまぁかなー。
記録193
今日、役の人の何人かが、うまい演技をしていた。
記録194
みんな、だいぶ感情を入れて言えるようになったみたいだ。
まさー、しんちゃんはとてもうまくなった。
記録195
- 文化祭の練習、
明日がリハーサル。僕が思うには、舞台全体を使う(特に決闘シーン)ようになれば、もう少しよい劇になるかもしれません。あと8日。 - いよいよ明日(昨日書いたのはまちがい)がリハーサル。今日の練習を見て、「棒読み」から、やっと「演技」ができてきたみたいに思えます。リハーサルと言っても、真剣に頑張ります。
多くの人が、「リハーサルがうまくいった」と感じてる。

しかし、この状態で満足してしまうのか?
問題点がまだあった。
それは、自分たちで指摘してたとおり。
あと6日で、その問題を克服せねばならない。
ぎりぎりまで頑張ることだ。
「できんから(できないから)」とあきらめてしまうことは簡単なこと。
だけど、それじゃぁいつまでも悔いが残る。
周りはもう、成功目指して動き出してるから。
こんなふうに↓
記録196
文化祭の劇の練習、けっこう進んでますね。
衣装をバッチリ決めたいです!
しかし、問題点を一番感じ取っているのは、やはり役者たちだ。
そして、それを克服すべく頑張ってくれてることと思う。

だから、役者以外の人も成功を信じ、役者を信じ、準備を万全にすること!
記録197
まだ役になりきってないと思う。
記録198
みんな、少しずつ感情がこもって、とてもよくなって来たような気がする。
だから、僕も遅れないように、しっかり感情を込めた台詞にしたい。
演劇指導

今日、文連の演劇指導で手がかりになる(かもしれない)ことを聞いたので、簡単に書いておく。
演劇の法則
- 背を見せない。観客には正面で対する
- 立っている時は、観客席側の足を引く
- 登場するとき、上手は右足から、下手は左足から
- 最初に口をきく人は、後から登場すること
- 身振りが台詞より先行せよ
- 舞台の奥の手を動かせ
※あまりこだわらぬこと、美しく演ずることが大切
台詞
- 間、速度、イントネーションを考える
- 聞こえない台詞があってもよい
演技
- こうであろうと、形ばかり真似しない
- 「演じる」というのは、現実のことではない。だが、叩く真似をしてする痛そうな演技と、本当に叩かれてする痛そうな表情とは違いがあるが、「役になりきる」とは後者のように演じることだ。
- 照れを無くすこと→そのためには人前で笑え
- 明日の演技は、今日の演技ではない

役になりきることがBest。
真に迫った美しい演技を目指せ。
おわりに

観客に背中を見せない
「演劇指導」について書いてたなんて、今の今まで忘れていました(^^;)

観客に背中を見せるな
は、よく言ってましたが…
「登場するとき、上手は右足から、下手は左足から」なんて、その後の長い演劇指導でも、全く意識してませんでした。
もへちゃんの演劇指導
もへちゃんが後年、反戦平和劇にとりくんだ際、子どもたちに言ってたことで、通信で紹介した「演劇の法則」にないのは
- 台詞がない時の演技を考えよう
- 目でも演技できる。観客からは黒目は見えないが白い部分が見える。視線を意識しよう
- 感情を込めたことで小声になってしまう台詞と、大きくゆっくりでよく聞き取れる台詞ならば、大きくゆっくりの方がいい
等です。
聞こえない台詞があってもいい
「聞こえない台詞があってもいい」

この指導、すごい~!
後年のもへちゃんが、このことを覚えていたら、反戦平和劇がさらに感情豊かな表現になったかもしれません。
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