2020/07/08
はじめに

前回のブログで、大洋デパート火災や東日本大震災を例にして、災害の際の人の集まりを「集団」、「徒党」、「群れ」の3つ2つに分けて例えました。
そして、「助かる意思を持って、最適な方法をみんなが守り実行する状態」を「集団」と定義しました。
さらに集団には、「助かる方法を指し示し、全体を引っ張るリーダー」が必要だと書きました。
リーダーになり得ない人をリーダーに選んだ責任
さて、新型コロナウイルス感染症を「ちょっとした風邪だ」と軽んじてきたブラジルのボルソナロ大統領が、新型コロナウイルスに感染したというニュースが流れました。
ブラジルのリーダーであるボルソナロ大統領の方針の結果、ブラジルは新型コロナウイルスの感染者は世界第2位の多さです。
感染者数第1位という不名誉な国は、新型コロナウイルスに対して「勝ちつつある」「99%は無害だ」と判断しているトランプ大統領がリーダーをしているアメリカです。
ボルソナロさんもトランプさんもマスクを付けようとしません。
新型コロナウイルスは、たいしたこと無いというパフォーマンスです。
災害時は、助かる方法を指し示し、全体を引っ張るリーダーが必要なのに…
まぁ、そんな人を選挙で選んだ国民が、命という責任をとらされているわけです。
人ごとではないのです
しかし他国のことだからと「人ごと」気分でいたら、日本だってヤバいかもしれません。
新型コロナウイルス感染症の対応についての国民満足度は、日本は23カ国中最下位でした。
そんなリーダーを選挙で選んだ私たち国民が責任を取らされているわけです(T_T)
だからこそ、「集団・徒党・群れ」論をしっかり書こうと思います。
今回は「徒党」についても省略してません!
では「3年7組 学級記録 No.31」(2010年5月26日発行)を紹介します。
3の7という「ひとの集まり」
大洋デパート火災
1973年11月29日、熊本の大洋デパートで火災が発生した。
この火災で、年末に向けての買い出しに来ていた買い物客や従業員103人が死亡、124人が重軽傷を負い、デパート火災としては史上最悪の惨事となった。
火災が発生し、避難が始まってまもなく停電。
さらに3階寝具売り場の布団に火が移り、真っ黒いススが一面を覆い、暗闇の中を逃げ惑うことになった。
さらに、階段には大量の荷物が置かれ、通路幅が狭くなっており、そこに殺到した人たちの多くが亡くなった。
食堂にいた従業員60名と客70名は、従業員の誘導で通りにくい階段を使用しながらも屋上に避難し助かった。
生と死を分けたのは、そこにいた人たちが「群れ」だったのか、「集団」だったのかという点だ。
集団・徒党・群れ
火事の時だけでなく、人が集まって行動したり生活したりする時、僕たちはその集まりのことをいろんな呼び方で呼ぶ。
「集団」「群れ」…。「徒党」なんて呼ぶこともある。
集団
「集団」とは、目標があり(もしくは目標を指し示すリーダーがいて)、その目標達成目指して、工夫して進んでいく集まり。

群れ
「群れ」とは、目標がなく、各自勝手に行動する集まり。

徒党
「徒党」とは、お互いがお互いをおとしめ、みんなで堕落していくような集まり。

体育会で「集団」が持つ力を知ったはず
「集団」が持つ力や感動について、君たちはこの前、体験したばかりだ。
けれど、黄色ブロックが「集団」として成功したから、日常生活も「集団」として成功するに違いない…なんて考えは成り立たない。
「集団」であり続けるためには、意思の力が必要なんだ。
おわりに

通信の中の
「『集団』が持つ力や感動について、君たちはこの前、体験したばかりだ」
というのは、この通信を発行した10日前に体育会で、自分たちのクラスだけでなく、1,2年生含めて7クラス分250人を超える黄色ブロックをまとめ上げ、優勝したことを示しています。
またしても「徒党」は不十分m(_ _)m
この通信では、「集団」と「群れ」について比較したかったので、「徒党」についての定義(「お互いがお互いをおとしめ、みんなで堕落していくような集まり」)は、実はかなり不十分です<(_ _)>
イラストも「徒党」が持つ「力で支配するボス」を全く表現できてません<(_ _)>
改めて「集団・徒党・群れ」とは
集団とは
- 火災現場で例えるなら、「ここから出られるぞ~。小さい子をつれた人から行って。老人さんは若者がおんぶして!」なんて指示を出し、自らは一番最後に出ようとする
- 全体のことを考え行動するリーダーが指示を出す
- みんなで幸せになろうとする人の集まり
徒党とは
- 火災現場で例えるなら、ボスを真っ先に避難させるために、他の人たちを蹴散らす…一部の者の幸せのために他者が踏みにじられる
- 力で人を支配するボスがいて、そのボスのために行動するとりまきがいる状態
- 「徒党」は「群れ」よりは力を持つけれど、誰もが幸せにはなれない。幸せになれるのはボスととりまきだけ
群れとは
- 火災現場で例えるなら、我先にと無秩序に殺到した結果、誰も幸せになれなかった
- 人の力の方向性がバラバラのため、全体の力を引き出すことができない
- 「群れ」は最も力を発揮できず、誰も幸せになれない
人の集まりとしての「集団・徒党・群れ」
人の集まりの持つエネルギー量で考えると
群れ<徒党<集団
となります。
不等号を使って表現するあたり、数学の先生っぽいでしょ(笑)
「集団・徒党・群れ」という学級教育目標を掲示した年もありました。
※学級教育目標…子どもたちが考えるのは「学級目標」、担任が考えるのが「学級教育目標」です
もちろん「集団を目指そう」って意味です。
集団の持つエネルギーを経験させたいという願いです。
新型コロナウイルスという災害に対して
こういう定義づけで考えると、新型コロナウイルス感染症の対応策を練っている日本政府は「集団のリーダー」と言えるのでしょうか(T_T)
持続化給付金について、電通から下請け会社に行くだけで100億円近く儲ける電通が、自民党に巨額の献金をしているとか…
「徒党」の臭い(力で人を支配するボスがいて、そのボスのために行動するとりまきがいる状態)がプンプンします(>_<)
コメント