2021/10/20
はじめに

ダメ出しとは
「ダメ出し」で検索してみて3番目に出てきたgoo辞書によると
もと演劇用語。
「駄目を出す」の名詞化
欠点・弱点などを指摘すること。
また、仕事などのやり直しを命じること。→駄目を出す
goo辞書「駄目出し(だめだし)」より引用

「ダメ出し」って演劇用語だったんですね。
1987年当時、演劇素人のもへちゃんはダメ出しできませんでした。
代わりに子どもたちが、学計記(生活ノート)経由、班ノート経由で、学級通信を通して「ダメ出し」してくれてました。
そんな学級通信「中央フリーウェイ No.55」(1987年10月27日発行)を紹介します。
2秒前…幕の開く2秒前を考えろ!

いよいよ明後日が文化祭1日目。

ついにここまで来たなぁ。
あとは、最終チェックぐらいだろう。
特に、衣装係!
準備OKだろうか?
もう一度、監督、助監督とチェックしておくこと。

「今日中」がいい。
なぜなら、もし足りないものがあっても、明日みんなに呼びかけたり、準備できたりするから。
学計記(「学習と計画の記録」の略称、生活ノートみたいなノート)の記録の中で、問題を指摘してるのがあったので、ここに挙げよう。

すでに解決した問題もあるようだが…
記録201
第1回リハーサルで思ったことをまとめてみます。
声の大きさ、台詞のスピード
まず、声が小さい人が多い。
それに速く言うので、余計聞き取りにくかった。
リハーサルはクラスの人しかいないから声がよく響くけど、本番では何百人もいるし私語も多いだろうから、ゆっくり、大きくしゃべる必要があると思う。
桃子
桃子の死ぬ場面では、生徒は大げさに泣いた方がいい。
ハンカチ出して、涙を拭くとか、言葉を途切れ途切れに言うとかしたらどうだろう。
警部たち
警部たちが入ってくるところ。
パトカーの音が止まってすぐ来るんじゃなくて、少し間を置いて来る方が不自然ではない。
また、走ってきた方がいい。
亜雅沙①
亜雅沙が出てくる時、もうちょっと中央に寄った方がいい。
峰岸の友だち
峰岸の友だちが、峰岸の言った言葉を警部らに教えるとき、多少とまどいながら言う。
そういないと、その後の

よく言ってくれた!
が、意味の無いものになるし、いとも簡単に峰岸を裏切ったことになる。
亜雅沙②
亜雅沙の言葉

あなたの足は臭い!!
を言うとき、「あなたの~」で1度言葉を切って、
「臭い!!」と大声で叫ぶ方がいいと思う。
佐野刑事
佐野刑事が上靴の中敷きを臭ったとき、バッと離して顔をしかめると、強力脱臭剤が使ってあるということが、余計はっきりしてくるんじゃないだろうか。
以上がだいたいのところです。
他にも細かいところがいくつかあったんですけど、TK先生も言ってたし、わかっている人もいるんじゃないかと思います。
でも、けっこう進んでますね。
裏方としては頼もしいです。
陰で支えるのは私たちですけれど、やはり出演者が劇を成功させるためにがんばってもらわないと…。
文化祭で、みんなを感動させる劇ができたらいいですね。
記録202
ぶたいれんしゅーの時と、ふつーのれんしゅーの時と、キャストの人、なんか違うんよね-。

ふつーのれんしゅーの方がうまい

特に、記録202は気になる!
練習でできんこと(できないこと)は、当然、本番ではできないし、練習してないことを本番でやるなんてことも無理。
練習をすればするほど、やったことを本番で100%発揮できる。
練習(繰り返し)が少ないと、やったことの70%とか60%ぐらいしか本番で出せない。

あと2日間の課題は、本番で100%を出すための努力!
そろそろ時間を計ってみるのもいいかも。
気合いが入る。
おわりに

ダメ出しのタイミングって何日前まで?
もへちゃんは1987年当時、全く演劇指導ができませんでした。
後年、反戦平和劇づくりを子どもたちととりくむ中で、少しずつ指導できるようになっていきました。
演劇指導に自信をもってとりくめるようになった後年、もへちゃんの演劇指導では「ダメ出し」を重要視してました。
では、「ダメ出し」するのは何日前まででしょう?
もへちゃんの場合、リハーサル後はもちろんですが…。
午前と午後の2回公演してた時は、午前の部が終わった直後にもダメ出ししてました。
反戦平和劇 2回公演
2010年、反戦平和劇を市の文化会館で、2回公演し始めました。
「午前の部」と「午後の部」の2回公演です。
- 午前の部は、校内の生徒に見せる
- 午後は、保護者・地域の方・来年進学してくる小6生たちに見せる
2回公演のいいところは、午前の部を「最終リハーサル」と位置づけられることです。
なので、平和集会実行委員の子たちは、午前の部をさほど緊張せず迎えます。
そして、午前の部終了後のダメ出しを真剣に聞いて、最後の最後に活かそうと努力してくれてました。
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