朗読劇「母と子の写真集」上演にあたって生徒会長が吉永小百合さんに書いたお手紙

2020/08/11

はじめに

もへちゃん
もへちゃん

 もへちゃんが住んでる地域では、「筑紫地区8.6平和のつどい」というとりくみが30年以上あっています。

 今年は新型コロナウイルス感染症の影響で、YouTube配信という形でとりくまれています。

ヒロシマ原爆と折り鶴の少女サダコ

 8.6平和のつどいに長く関わっている方の多くは、もへちゃんの先輩たちです。

 ある先輩の目標の1つに

「いつか吉永小百合さんに、この平和のつどいに来てもらう」

というのがあります。

 吉永小百合さんは、反戦平和の詩の朗読会を日本各地で行われています。

 また、先日放送された映画「母と暮らせば」では、二宮和也さんとともに主演されてました。

 実は、もへちゃんは、子どもたちによる朗読劇「母と子の写真集」にとりくんだ際、吉永さんから色紙をいただいたことがあります。

 これです ↓

 そこで、今回は吉永さんから色紙をいただいた次の年の2016年に、生徒会長が吉永さんに書いたお手紙を紹介します。

吉永小百合様

 こんにちは、今年の二月頃、先輩がお手紙を差し上げた福岡県◯◯◯◯の◯◯◯◯中学校の生徒会長の○○○○○です。

 あの時は吉永さんから色紙をいただいて、僕たち以上に先生方が喜んでいました(笑)。

 吉永さんからいただいたメッセージは、校長先生が始業式や入学式で全校生徒に伝えてくださいました。

 ありがとうございました。

 来る12月4日にある◯◯◯町の人権フェスタで、今年も反戦反核の思いを込めた朗読劇を上演させてもらう予定です。

 昨年の人権フェスタでは「母と子の写真集」という朗読劇で

「戦争で犠牲になるのはいつも弱い立場の母と子です」

ということを伝える予定でしたが、5日前に上演中止になりました。

 かなり悔しかったです。

 劇の担当の先生の

もへちゃん
もへちゃん

 昨年のシナリオはとても素晴らしかったから、別の劇ではなく「母と子の写真集」をぜひ町の人たちに見てもらいたい。

という思いから、今年は脚本を一部修正して「母と子の写真集2」として人権フェスタに出場の申込をしました。

 しかし、先生からは

もへちゃん
もへちゃん

 つらくて悲しい写真をはずしてほしいと町から要請されている

と教えてもらいました。

 大人の方たちで作っている人権フェスタ実行委員会では「つらくて悲しい写真でも見せるべきだ」という意見と、「幼い子の心に傷を残すかもしれない」という意見が出たそうです。

 吉永さんはどう考えられますか?

 劇担当の先生は、

もへちゃん
もへちゃん

 劇を見てもらえば、つらくて悲しい写真の方に目が行くというより、演じている生徒のひたむきさの方に感動してもらえるんだけどなぁ。

 是非、◯◯◯◯中学校のホームページを見てもらいたい。

 町の人権教育の研修会でやった劇が全編見られるから。

とちょっと悔しそうです。

 取材していただいた新聞記者の方からは、

 写真は悲惨な被爆の現実をいまに伝える貴重な史料であり、被爆の実情をみんなで共有することが重要

と教えてもらいました。

 今後、写真の変更だけでなく、脚本の変更も求められるかもしれないらしいのですが、もしそうなったとしても反戦反核のメッセージを込めた「母と子の写真集2」の上演に向けて、頑張っていくつもりです。

もへちゃん
もへちゃん

 劇中で、吉永さんからいただいた色紙のことについても触れていこうと思っている

と先生がおっしゃっていて、そのことのお断りのお手紙を書くと聞いたので、僕が書かせてもらいました。

 先生からは、吉永さんは長年、朗読劇や映画、舞台で反戦反核のとりくみをされていると聞きました。

 ますますのご活躍を楽しみにしています。

 僕たちもがんばります。

2016年11月14日
福岡県◯◯◯◯立◯◯◯◯中学校 生徒会長 ○○○○○

追伸

 吉永さんの色紙についての新聞記事と、町の人権フェスタ実行委員会に提出した「母と子の写真集2」のシナリオを同封していますので、よければご覧ください。

おわりに

もへちゃん
もへちゃん

「背中が焼けた少年」等の写真は不適切である

 この手紙が書かれた前の年の2015年度の12月、生徒会役員たちが、「◯◯◯◯中学校が人権と平和を大切にしていることをたくさんの人に知ってもらおう」と町の人権フェスタに参加しようとしました。

 練習を重ねていた人権フェスタ5日前

「様々な年齢層の方々が見に来る人権フェスタで『背中が焼けた少年』等の写真は不適切である」

との理由(?)で上演中止とされました。

 もへちゃんは、この理由に強い違和感を感じました。

 なぜなら、背中が焼けた少年こと谷口稜曄(すみてる)さんが国連でスピーチされたことを知っていたからです。

 「私からどうか目をそらさないでほしい」

 長崎市の被爆者谷口稜曄(すみてる)さん(81)が声を振り絞ると、議場は静まりかえった。

 7日、核拡散防止条約(NPT)再検討会議。

 「被爆者が生きている間に核兵器廃絶を」と広島市の秋葉忠利市長らも切々と訴えた。

 非政府組織(NGO)代表の連続スピーチに集まったのは、各国政府代表や国連職員ら約300人。

 谷口さんは原爆で背中全体を真っ赤に焼かれた被爆直後の自身の写真を掲げた。

 「私はモルモットではない。

見せ物でもない。

でも目をそらさず、もう一度見てほしい」
 爆心地から約1.8キロで被爆。

 うつぶせのまま3年7カ月も続いた入院生活。

 傷口をうじ虫がかじり、耐え難い痛みに「殺してくれ」
と叫んだ―。

 そんな証言に、涙をためながら聞き入る女性がいた。

 「私を最後の被爆者とするため、廃絶の声を世界に届けたい」

 13分間のスピーチが終わると出席者は次々に立ち上がり、万雷の拍手は1分近く鳴り響いた。

 谷口さんの証言を受け継ぎ、秋葉市長は「力を合わせれば廃絶できる」と強くアピール。

 連続スピーチを締めくくった田上富久長崎市長は「核兵器の恐ろしさを保有国は本当に理解しているのか」と厳しく問いかけた。

 こうした被爆地からの訴えに、オーストリア国連代表部のクリストフ・ウィーラント参事官は「心を揺さぶられた。恐ろしい兵器は廃絶しなければならないとの思いに立ち返った」。

 再検討会議のカバクトゥラン議長は「被爆者の訴えは非常に強いメッセージだ。政府代表たちが決定を下す際、谷口さんの言葉が届いていることを願う」と述べた。

中國新聞2010年5月9日朝刊

 上演させてもらえなかった子どもたちは悔しい思いをしましたが、一番被差別の立場だった者の思いに寄り添い、共感し、その願いを訴えよう行動した子どもたちだと、もへちゃんは今でも誇りに思っています。

 2015年度の子たちが求めたものは、

「世界の中の日本人としての自覚をもち、国際的視野に立って、世界の平和と人類の幸福に貢献するもの」

そのものだと思っています。

子どもたちに反戦平和をどう伝える?③反戦平和劇「母と子の写真集」シナリオ

 朗読劇「母と子の写真集」は、1年目は中止させられました。

 しかし2年目に、画像変更・シナリオ修正することで上演することができました。

 この劇は、寸劇+朗読劇というスタイルをとっています。

 もへちゃんとしては60分ほどの劇のシナリオを書く気満々だったのですが、人権フェスタのステージ発表で割り当てられた時間が25分。

 そこで寸劇+朗読劇というスタイルにしてみたわけです。

 そのシナリオをAmazonのKindleで出版することにしました。

 Kindle本とは、パソコンやスマホ用の電子書籍です。

 ちなみに、出版した

「子どもたちに反戦平和をどう伝える?③反戦平和劇『母と子の写真集』シナリオ」

は、修正前のものです。

 すなわち「背中が焼けた少年」や「黒焦げの少年」を用いた朗読です。

 反戦平和劇「母と子の写真集」の画像例については

 もへちゃん先生の学級通信の資料置き場の

反戦平和のとりくみ…寸劇+朗読劇「母と子の写真集」画像例

で見ることもできます。

「母と子の写真集」シナリオ以外にも

 AmazonのKindleでは「母と子の写真集」シナリオ以外に

  • 子どもたちに反戦平和をどう伝える?①朗読劇「1945」シナリオ
  • 子どもたちに反戦平和をどう伝える?②朗読劇「島唄」シナリオ

も販売しています。

 どれも1冊250円です。

 よろしくお願いしますm(_ _)m

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