2022/01/06
はじめに

「新年の抱負」シリーズ①②③では、年始めに子どもたちに立てさせた「抱負」についての通信を紹介してきました。
①「3日坊主を越えようと呼びかけ」
↓
②「1日で抱負破りした子が7人で説教」
↓
③「クラス全員が、各自の抱負達成(100%達成)」
前回のブログ、すなわち「新年の抱負」シリーズ③で紹介した通信では、クラス全員が、各自の抱負を達成したことが嬉しくて、通信で褒めた(評価した)のですが…

次なるプチ事件が起こりました。
どんなことだと思いますか?
その答えは…
2006年1月18日発行の「学級記録 No.48」に書きましたので、どうぞお読みください。
Bくん派
昨日の夕方、出張から帰ってきて、もう誰もいなくなった教室にやって来た。
みんなの「抱負」がどうなったか(継続したか)が気になったからだ。
学級委員のTGさん、HRさんにお願いしていたとおりに、今日達成できなかった人の分は、差し換えてくれていた。
あれ?
後ろの壁の「抱負」を掲示している所で、

「5日坊主」達成した人、けっこういるなぁ
と感心していたら、1人だけ「抱負」が2枚重なっている人を見つけた。

おっ、さっそく抱負をレベルアップさせた人がいるゾ
その人の新たな「抱負」を見て、僕は少し考え込んでしまった。
なぜなら
前の抱負…1日30分以上勉強する
↓
新しい抱負…毎日、元気で学校に来る
だったからだ。

これは、レベルアップなのだろうか?
Aくん派? Bくん派?
いろいろな「抱負」の人がいる。
僕は、それを統一しようとは思わない。
なぜなら、その人その人によってハードルの高さが違うからだ。
例えば、数学が得意なAくんと、苦手なBくんがいたとする。

2人とも「1日1ページ、計算ドリルをやる」って抱負を立てたとしたらどうだろう?

この2人が「3日坊主」「5日坊主」「1週間坊主」とクリアし続けていったとしたら、どっちの人が歯を食いしばってがんばっていると言えるだろう?
当然、Bくんの方が自分に厳しく接している。
連れのBくんのがんばりと同じくらいにAくんががんばるのであれば、「1日3ページ、計算ドリルをやる」ぐらいの抱負にしてもらいたい。
Bくん派
一昨日、保護者の方から

学級記録、がんばってますね。
と声をかけてもらった。

読んでくれてるんだ~(^o^)
ととても嬉しくなった。
そして、

もう1日がんばろう(^^)/
って力が湧いた。
正直なことを言えば、1日1枚発行はけっこうしんどい。
睡眠時間を削ってでも、1日1枚書いているのが現状だ。
だから僕は「Bくん派」だ。
自信を持って言える。

だって、きつい中やってるもん。
- 忘れ物が多い人が「忘れ物を無くす」
- 家庭学習の習慣がない人が「1日◯◯分、勉強する」
- 病弱な人が「学校を休まない」
これらは「Bくん派」だ。
もう一度、抱負を見直そう。

全員、Bくん派になろう!
おわりに

1人だけ「抱負」が2枚重なっているのを見つけて
「 おっ、さっそく抱負をレベルアップさせた人がいるゾ 」
とすぐにわかったのは、理由があります。
「抱負」の継続が一目でわかる掲示物の工夫
抱負が途切れた場合
「抱負」が途切れた場合、その「抱負」をはがし、新たな「抱負」を貼ることにしてました。
その際

レベルを下げる方向で抱負の見直しをしてOK!
とも話していました。
だから、出張から帰ってきて、教室の後ろの壁に掲示物にしていた「抱負」を見れば、その日途切れた子の分は、「新しい抱負」に張り替えられていたわけです。
抱負達成した場合
ちなみに抱負達成した人には😊シールを貼ってました。
3日坊主、5日坊主、1週間坊主…とキリがいいところでシールの色を変えたりもしてました。
抱負達成&レベルアップした場合
抱負を達成した子の中には、前回のブログで紹介した子のように
「1日、ノート1ページは勉強する」
↓
「1日2時間勉強する」
とレベルアップする子も出たので ↓
その際は、前の「抱負」の紙は剥がさず、新しい「抱負」の紙を重ねて貼るってことにしてました。
さらに、新しい「抱負」の紙には、それまでのシールの枚数分、新しいシールを貼るって約束しました。
またまた起こったプチ事件
そんな中で、またまたプチ事件が起こったわけです。
「達成し続けることができているのに、抱負のレベルを下げちゃう子の出現」です。

有言実行せんかい!(しろよ)
と迫るもへちゃんが、こんなことを見過ごすわけがありません。
と言っても、その子1人を呼んで説教なんてしません。

だって、とってもいい教材なんだもの(^^)
早速、通信に書いて、みんなで考えました(^^)

今回紹介した通信のように、担任してると、通信ネタはそこら中に転がっている。
と、もへちゃんは思います。
仕事をすすめるさいは、竹がフシをつくって伸びるように、くぎりくぎりに結び目をつくりなさい
ちなみに、もへちゃんが「できているのに抱負のレベルを下げちゃう」ってことに敏感なのは、もしかしたら「詞集 たいまつ Ⅰ 」(むのたけじ著 評論社)の次の文が心にひっかかっているからかもしれません。
仕事をすすめるさいは、竹がフシをつくって伸びるように、くぎりくぎりに結び目をつくりなさい。
困難につきあたって後ずさりすることはあろうと、最後に結びおえた結び目から下には決して下がることのないように。
詞集 たいまつ Ⅰ(むのたけじ著、評論社刊)より引用
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